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【コラム】ミュージアムグッズサミットvol.3を終えての所感(長文です)

11月6日に、ミュージアムグッズサミットvol.3が無事に終了しました!!

ゲストの認定NPO法人大阪自然史センター理事・事務局長の川上和歌子さん、小樽芸術村の佐藤いず帆さん、開会と閉会のご挨拶をしてくださった、佐々木亨先生、山本順司先生、バックで回してくださったスタッフの皆様、そして何より、ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました。

チャットルームも大盛り上がりで、2時間あっという間に過ぎてしまいました。今回も内容と所感をご紹介します。

主な話題提供の内容

ゲストからの話題提供。まずは小樽芸術村の佐藤いず帆さんから、小樽における小樽芸術村の位置づけと、施設のご紹介、コロナ禍での取り組みをプレゼンしていただきました。

小樽芸術村は、ステンドグラス美術館、旧三井銀行小樽支店、似鳥美術館の三施設があります。それぞれ特徴のある施設で、ステンドグラス美術館はその美しさからSNSでご存じの方も多いかも?

個人的には「旧三井銀行小樽支店ファンクラブ」の皆さんが作る「なるほど!カード」の取り組みが興味深いです。グッズ開発にもつながりそうな予感。

続いて、認定NPO法人大阪自然史センター(以下はくラボ)の川上和歌子さんより、ショップやグッズのご紹介を通じて、センターの取り組みや歩んできた道のりをご紹介いただきました。

ミュージアムショップを「知的好奇心を満たす普及教育の場」と位置づけ、自然について、自然史博物館についてより深く学び、学びを楽しむ舞台としているとのことでした。

実践例として私も持参したグッズをお見せしたりしていたのですが、いつ行っても物量には圧倒されますし、新鮮な感動をもらえる場所なんですよね…!

多様性の受け皿となるミュージアムショップ

書籍の量が多いのも面白いんですよね。オリジナルグッズは500種類、書籍は1000種類だとか。

博物館との取り決めがある数字とは言え、この量、ボリューム、多様性はすごいです。どんな人が行っても興味のあるグッズが見つかるだろうし、値段に関して言えばポストカードは衝撃の30円!!お子さんがお土産に買えるお値段です。

こういう「多様な来館者を受け止める場としての博物館」の存在は重要ですし、はくラボの運営するショップにもその精神が宿っているというか。博物館とショップが分離しておらず、一体感を感じられます。

コロナ禍で何が起きた?

このように精力的に活動してきたはくラボですが、新型コロナウイルスの影響で運営に苦戦してきました。その対策として、はくラボ応援グッズの販売開始と、クラウドファンディングへの挑戦がありました。

こちらのはくラボ応援グッズは、石田惣学芸員のツイートから着想を得て、ウミサボテンとアマビエがハイタッチしているステッカーとバッジ。そしておうちミュージアムのステッカーを制作。こちらは4月14日の石田学芸員のツイートから、わずか10日で製作し販売を開始した、驚異的なスピード感の中で生まれたグッズなのでした。日頃のはくラボの皆さんのフットワークの軽さが、遺憾なく発揮されたグッズです。

また、クラウドファンディングも最終的に240万円の目標額を達成。そもそも、開始3日で当初の目標額だった100万円を達成したのもすごい…。やはり、「このはくラボは無くてはならない存在だ!」と多くの方が思っていて、それが結実したんだなぁと。

こんな風に、多くの方にその存在を大切にされているはくラボ。サミットの参加者の皆様にその存在をご紹介できて良かったなぁと思いますし、参考になる事例も多いのではないかと思います。

ミュージアムグッズサミットの今後

さてさて、ミュージアムグッズサミットは一応今年度の全3回で一区切り。学芸リカプロの展示関連企画として、「DISTANCE」をテーマに全3回お送りしてまいりました。

今後はどのような形での開催になるかはまだ未定ですが、来年以降も!やるよ!と私は声を大にして言いたい。今後の動きに要注目です。引き続き皆様には温かく見守っていただけるとありがたいです。

最後に御礼を

ゲストの皆様には貴重なお話をお聞かせくださり、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。長年ミュージアムグッズやショップをジャーナリズムとして追ってきた山下治子様、地域との関係性の中から生まれるショップづくりを実践してきた金入健雄様、そして今回話題提供をしてくださった、川上和歌子様と佐藤いず帆様、本当にありがとうございました。

そして参加者の皆様!チャットルームでコメントや質問をたくさんいただき、意欲的に主体的に参加してくださったことが嬉しいです。皆様のご参考になりますよう、これからもフラットに議論したり学びあえる場を作っていきたいです。

バックで支えてくださった、スタッフの皆様、先生方には本当にもう…皆様がいなければ実現しませんでした…。遅くまで作業を手伝ってくださったり、より良い会になるようアイデアを提案し実現させてくださったり!本当にありがとうございました。

それではまた次回以降は通常更新に戻ります。ではまた~!

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