雑文 #115
梅が咲いているのを横目にあくせくとしている。
妹の家の引っ越しは終わったようでまだ終わっておらず、前の家に残った荷物(商品)の箱詰めの肉体労働とかでヨレヨレになりながら、慣れない路線を乗り継ぎながら、ハンバートハンバートのライブに行ってきました。
ハンバートハンバートは、トップ画像にある佐野遊穂さんと佐藤良成さんの夫婦デュオです。
フォークっぽくノリは激しくはないがふたりの歌はパワフルです。そしてとてもやさしい。
私はCD聴いてるだけのときは、良成さんの声のファンだった。
それが忘れもしない、青山Cayで細野晴臣さんが中心にやっている「デイジーワールドの集い」というライブに呼ばれたおふたりが、私の立っているところからすぐそばに座っておられるのを見て(レストランライブなので出演者もテーブルに着いているのです…細野さん以外)、一目惚れした。
遊穂さんに。
私が女性のファンになることは非常に珍しい。
まず、男性の声のほうがずっと好きだからだ。
あと、女性の作った歌詞が苦手だから女性シンガーソングライターは滅多に聴かない(矢野顕子さん以外)。なんか、身につまされてしまうのだ。
けれども遊穂さんの、歌ってさえいないその佇まいだけを見て、私は早くも半泣きだった。
この人好き!って思ったのだ。
もちろん歌い出したらぽろぽろ泣いた。
存在が、素敵すぎるのだ。
「美人」のカテゴリーには、失礼ながらあまり入らないかもしれないが、とにかくかわいい。
仕草が、声が、話しかたが、佇まいが、とにかく私には最高にかわいくてその日から憧れの女性となった。
曲はすべて夫の良成さんが書いておられるので、それも、女性シンガーソングライターが苦手気味な私には良いのである。
遊穂さんみたいになりたいな。無理だな。
今日も相変わらずかわいかった。
ハンバートハンバートって、一見(一聴)、まったりしてて癒し系でカフェミュージック?みたいだが、実際歌詞を聴くと残酷さや毒がちりばめられてる。
それがいい。
キレイゴトで終わらないのが、いい。
歌唱力とハーモニーと良成さんの多才な演奏とキレイゴトではない現実的な言葉に、ライブという非現実的な時間と空間で、身が洗われたような気分になる。
そんな今年初めてのライブを観ました。
しかし、渋谷は汚い。街が、というか、人が、汚い。
毎回二度と行きたくないと思うが、行きたいイベントが渋谷で行われることが多いのでまた行くでしょう。
いつまで耐えられるのだろうか…
心は充填されたが、体のほうはHPが残ってない。