溝口優
劇団fool「御神町シリーズ」
連載演劇台本!!
❆ 0の雪「初雪」 ☆ 雪月花と初雪。…二人だけの兄妹は雪深い田舎で暮らしている。父も母も他界し、二人で生活をしている。 初雪 「おにーちゃーん!!」 雪月花 「ただいま!!」 ☆ 初雪は家の事。雪月花は少しでも売れる氷を売り出している。 初雪 「おかえり」 雪月花 「大丈夫だったか??」 初雪 「うん!何もない!!」 雪月花 「それは何よりだ」 初雪 「町はどうだった??」 雪月花 「それが…」 初雪 「…?」 雪月花 「…」 初雪 「…そっか…」 雪月
胡桃 「…」 テラ 「お姉ちゃん」 胡桃 「…」 テラ 「お姉ちゃん」 胡桃 「…」 テラ 「お姉ちゃん」」 胡桃 「何かい!!??」 テラ 「灰色さんが話があるって」 胡桃 「そうかいの」 テラ 「じゃ」 胡桃 「おい。妹よ」 テラ 「なに?」 胡桃 「お前は何故あいつらになついている?」 テラ 「なつく??」 胡桃 「お前はわっちゃの人形じゃ。何様で勝手に動いとる?」 テラ 「勝手に動いてる?」 胡桃 「感情が無い…ただの人形の癖に」 テ
「…ここも…静かになったなあ」 ☆ 沈黙。 牡丹 「覚えているか?…君と過ごした日々…あの頃…」 牡丹 「キミを探し続けた日々」 ☆ 沈黙。 牡丹 「キミを…愛した日々…」 酒呑童子「おい」 牡丹 「…」 酒呑童子「おい」 牡丹 「…」 酒呑童子「おーい」 ☆ 座長コンビ遊びします。 酒呑童子「で!!なんなのよ!?」 ☆ 本筋に戻る台詞 酒呑童子「何してたんだ?」 牡丹 「あー…いやー…ね」 酒呑童子「あのさ」 牡丹 「なんだい?」 酒呑童子「そ
❆ 54の雪「雪合戦」 紅葉 「あの…少しいい???」 ☆ 紅葉に呼び出される。 雪月花 「ど、どうしたの???」 紅葉 「ねぇ…雪月花さ。もしかして秋紀様に会った事…ある」 雪月花 「…え?」 紅葉 「十六夜の力…雪月花から感じるんだ」 雪月花 「…」 紅葉 「だとするなら…」 雪月花 「ない!だれ!?それ!」 ☆ 沈黙。 紅葉 「え?」 雪月花 「え??」 紅葉 「えーと…本気??」 雪月花 「勿論!!」 紅葉 「誰か知ってる?」 雪月花 「ごめん
❆ 53の雪「あと一歩」 陽炎 「さぁあああああああああああ!!いよいよ第二回戦最終戦!!!」 ☆ 見合っている。 陽炎 「馬鹿力!馬鹿火力を持つ!!雪月花対」 雪月花 「よし!!」 陽炎 「こちらも初の職業!!『薬剤師』秋穂!!!」 秋穂 「…」 朧 「おい」 雪月花 「は、はい!!」 朧 「わかっているな?」 雪月花 「は、はいー!!」
❆ 52の雪「くそ…」 灰雪 「衾…」 衾雪 「なに!?」 灰雪 「うるさい…廊下に響いている…」 衾雪 「えー!?なんでぇえええええ!!!!」 ☆ やって来る雪月花。 雪月花 「衾!やった…」 ☆ 追いかけまわしている衾雪。 雪月花 「ね?」 衾雪 「いいじゃんー!勝利の抱擁―!!」 灰雪 「…いや…」 雪月花 「あ…あはは」 衾雪 「お!せつ君!!見てた!?」 雪月花 「う、うん!凄かった!」 衾雪 「ほらー…雪君みたいに褒めなよー?照れないでさ
❆ 51の雪「友達」 衾雪 「ふへぇえええ!強いね!!稲穂!!」 稲穂 「くそ…こんな所で…負けるか…!!!」 衾雪 「???」 稲穂 「ヘラヘラしてんじゃねー!!!」 ☆ 一瞬で頭を叩きつける。 衾雪 「あはは!そんな事無いよ!」 稲穂 「く…そ…」 朧 「どうする」 稲穂 「…参り…ました」 ☆ 歓声が上がる。 陽炎 「勝者!!!衾雪―!!!!!!!!」 衾雪 「あはは!!!」 稲穂 「嘘だろ…なんで…こんな」 衾雪 「えー!強かったよ
❆ 50の雪「笑顔の天才」 ☆ 動かない灰雪。 終雪 「おい!イヌ!!!」 イヌ 「ぬ」 終雪 「さっさと連れていけ」 イヌ 「ご自分が離れれば??」 終雪 「…まだ勝った気でいるだろ。こいつ」 イヌ 「…」 ☆ 止まっている。 イヌ 「確かに」 終雪 「早くしろ」 ☆ 拍手で送られる灰雪。 男 「かっこよかったぞー!!」 女 「その外套とってー!!!」 男 「そもそも…男女どっちだ?」 ☆ 見えていない灰雪。 女 「確かに…。喋
☆ あ、が居る。 あ 「人生…。少し考えてみる事ってある。例えば、自分が勇者だったら?例えば自分がスーパース ターなら!!例えば自分の欲を叶えられる能力があったとしたら??例えば自分に難でも出し てくれるロボットが傍に居たら?例えばタイムスリップできたら??例えば…!!そうだな… 自分が不老不死だったとしたなら?そんな言葉。本当に起こったらどうする?この物語はそん な例えばの世界」 ☆ い、が訪れる。 い 「君は死にません」 あ 「そんな名前も無い物語」 い
❆ 49の雪「雪合戦」 ☆ 休憩が終わり、会場に人が戻っている。 陽炎 「さぁ!皆!飯は食ったか!?」 会場 「おおお!!」 陽炎 「その眼に焼き付ける準備は出来てるか!?」 会場 「おおおおお!!!」 陽炎 「待たせたなぁ!!第二回戦!!開始だぁあ!!!」 ☆ 盛り上がる会場。 陽炎 「会場は強者ぞろいの為!かなり強化したぜ!!」 蛍 「はぁ…強いわねぇ。でも?もう大丈夫!!」 ☆ 男性陣が盛り上がる。 男 「蛍様!!!」 男 「美しい!
❆ 48の雪「つかの間の休息」 ☆ 笑顔が怖い秋紀。 雪月花 「え!?え!?なんで!?こんな所に!?」 秋紀 「いーから!!動かないで!!」 ☆ 十六夜の赤眼で見る。 雪月花 「???」 秋紀 「…筋肉断裂…内臓に刺さっている骨…滅茶苦茶になってる…」 雪月花 「あの…?秋紀ちゃん?」 秋紀 「なんでこれで平気なの…?意味が…」 雪月花 「秋紀ちゃんー??」 秋紀 「大人しくする!」 雪月花 「はいー!!」 ☆ 黙っている雪月花。 秋紀 「普通これだけの
❆ 47の雪「華」 雪月花 「…」 ☆ 明らかに緊張している雪月花。医療班?が見ている。 医療班?「あーあ…雪月花…」 雪月花 「滅茶苦茶緊張する!!!!うぷ…!」 ☆ 吐きそうになっている。 締雪 「ばかやろぉおおおおおおおおお!!!!!」 ☆ 会場が期待している。 男 「あれが締雪様の弟子!!」 女 「凄いなぁ!強いんだろうなぁ!!」 雪月花 「え??」 男 「見せてくれよー!!」 女 「締雪様のファンなのー!!頑張ってー!!」 雪月花 「
❆ 46の雪「まだまだだなぁ」 ☆ 大歓声の会場。 衾雪 「やった!やった!!勝った!?勝ったの!?」 雪月花 「うん!凄い!あの紅葉に!!」 男 「うわぁあああ!!!大番狂わせ!!」 女 「十六夜の子が負けるなんて」 秋矢 「…」 紅葉 「…強いよ、本当に…」 陽炎 「まさかまさかの!!十六夜の末裔が負ける展開!こんな事!だれが予想したー!?」 終雪 「…」 春世 「おいおい!すげぇじゃん!」 ☆ 終雪を見つめる。黙っている終雪。 終雪 「…」
❆ 45の雪「こんな時に」 ☆ 選別者に与えれた一週間。 衾雪 「ふへー。お腹空いた…。もう終わりにしよー」 灰雪 「ごめん…もう少しやってる…」 衾雪 「あやー…灰雪は真面目だなぁ。…それに」 ☆ 遠くに居る秋矢を見つめる。 衾雪 「秋君も」 秋矢 「…」 ☆ 集中している。こそこそ近づいてくる衾雪。 衾雪 「ふふふ…あーき…」 秋矢 「衾」 衾雪 「おー!さすが!」 秋矢 「普通にわかる」 衾雪 「あれ?そう???」 秋矢 「無邪気なんだ
❆ 44の雪「強い人」 陽炎 「さ!ここで一度リングの修正だー!!例え壊れても!!」 蛍 「はぁい」 ☆ 召喚する。今度はクマ。 クマ 「直すクマー」 クマ 「建築建築―」 クマ 「クマー!!」 陽炎 「蛍のクマさん達だー!!修正には?」 蛍 「10分くらいかしらぁ?」 クマ達 「クマぁ!!」 陽炎 「では!開始は10分後!!各々、有意義に過ごしてくれ!!」 ☆ クマが凄い速さで直しだす。 クマ 「止まるなあぁ!!!さっさとやるぞぉお!!」 ク
❆ 43の雪「勇気」 ☆ 氷雪。 氷雪 「蛍。街は??」 蛍 「大丈夫よん。あ」 氷雪 「なんじゃ?」 蛍 「窃盗があったみたいだから捕まえといたわ」 ☆ 捕まっている窃盗団。 男 「ひー!!なんなんだよこのネコ!!」 ネコ 「犯罪は」 ネコ達 「許さにゃい!!!」 窃盗団 「かわいい!!でも強い!!」 氷雪 「あ…そう」 蛍 「冷たい」 氷雪 「…妙な気配は無いか?」 蛍 「無いわね」 氷雪 「そうか」 蛍 「何ぃ??」 氷雪