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バーゼル問題を半分にする話

バーゼル問題の奇数項と偶数項に注目した解法を学んだので書いていきます。

バーゼル問題とは?

バーゼルというのはスイスにある都市の名前です。この街はスイス、フランス、ドイツの国境に面しており、非常に魅力に溢れています。

そして、この街は有名な数学者のレオンハルト・オイラーの故郷でもあります。そんな彼によって解かれた問題がバーゼル問題です。

バーゼル問題は次の通りです。

平方の逆数の総和

はいくつであるか?

以前の記事でこの答えを導出しました(厳密な証明ではないです)。

今回はこの式を奇数項 So と偶数項 Se に分けて考えていこうと思います。

バーゼル問題の奇数項

奇数項 So について考えます。とはいうものの、基本的な考え方はバーゼル問題のときと同じです。

まず、cos x をマクローリン展開します。(数式作るの疲れちゃったので今回は直筆です。)

次に係数比較のためにもう1式用意します。方程式の解は、そのグラフと x 軸との交点の x 座標と一致します。ということで、cos は循環する関数ですので、x 軸との交点(方程式 cos x = 0 の解)はたくさん存在します(x = ±π/2, ±3π/2, ...)。ということで、方程式は次のように変形されます。

少しだけ形を変えます。

これを x^2 の項で係数比較をします。

その結果がこちらです。

以上により。 奇数項の総和 So が求まりました。

バーゼル問題の偶数項

偶数項は先ほど求めた奇数項の和とすべての和を用いて求めます。とはいっても足し算、引き算するだけです。

偶数項の総和 Se も求まりました。

おわりに

無事にどちらの項も求めることができました。

私はこの結果をみて
「奇数項と偶数項で1項ずらしただけなのに、奇数項は偶数項に比べて3倍も大きくなっている」
ということが、なんだかとっても興味深くて、不思議だなーって思いました。数字にとっても強い方なら当たり前と思うかもしれませんが、、、

皆様はどのように感じましたか?

「確かに不思議」「当たり前じゃね」「いまいちよくわからない」「そもそも興味がない」「時間の無駄」

様々あると思います。

でも「トリビアの泉」という昔のテレビ番組でもこのように言っていました。

「人間は無用な知識が増えることで快感を感じることができる唯一の動物である」(アイザック・アシモフ)

将来なんの役に立つかもわからない知識が、日々の生活をちょっとだけ豊かにしてくれるかもしれません。バーゼル問題もなんかどこかで役に立つことを願っています。

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