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『世界で一番しあわせな食堂』を見たらサイゼリヤのラム串が食べたくなった(2021/03/01)

サイゼリ“ア”とサイゼリ”ヤ”とで悩んで公式HPを開いたのはここだけの話。

はじめまして。最近は食器集めにハマっています。

私の好きなテーマ「食」×「北欧」だなんで要視聴だわとマークをしていた映画『世界で一番しあわせな食堂』を観に行ってきました。

マークしていた割にはあらすじも確認せず突撃したのですが、ちゃんと内容を理解できました。良かった。

以下、あらすじ。ネタバレ含みますのでご注意くださいませ。

スウェーデン北部の田舎町にポツンと佇む食堂(の割にはデカい。イメージは田舎のSA。)に突然現れた中国人親子。彼らは人を探しているようだが見つからない。言語も心許ない、最寄りの宿泊地は森を超えた隣町、途方に暮れた親子を見かねた食堂店主のシルカは親子に自宅の空き部屋を提供する。ある日、交通トラブルにあった観光バスがシルカの食堂を利用することに。慣れない中国人観光客たちに戸惑うシルカを、今度は中国人親子(父)が手助けする。チェンと名乗る彼は上海で腕利きのシェフで、スウェーデンには恩人を探しに来たそうだ。この観光客の一件でシルカの食堂は評判を呼び繁盛していき、チェンが店を手伝うことに。段々と心を通わせるチェンとシルカ。しかしチェンにはビザの期限が迫っていた…。

当たり前なんだけど中国語とスウェーデン語って全然違うのね。お互いがお互い発音が難しいし。母語の音が違うから、互いに第二外国語の英語で話してもなかなか理解しあえない。そんな彼らが距離を縮ませるきっかけになるのが食事。食事と音楽は言葉のいらないコミュニケーションですね、改めて。

中国人観光客に戸惑うシルカにチェンが料理を手伝うところはまぁ言語的仲介も含めてピンチヒッターで良いのだけど、その後もチェンが食堂の厨房を占拠するものだから「シルカ大丈夫!?」となった。だってそれで生計立ててた(=プロ)の自分の店をいきなり知らない異国の人が我が物顔で使い始めるのよ。絶対プライド傷つけられるし嫌になるでしょ普通。とずっと心配していたら後半で食堂に対するシルカの思いが聞けたので安心した。彼女は大好きな祖母から譲り受けたこの地に住むことが大事で、料理は不安だった。だからチェンという先生に安心したらしい。杞憂で良かった良かった。

チェンの料理は「医食同源」。シリカ食堂の常連客にそれぞれ不調に見合ったものを現地の食材で作ったり(例えばトナカイの煮込み)、生理痛に悩むシルカにスパイスの効いたスープを作ったり。みんな最初は半信半疑なんだけど勇気を出して口にした後の美味しさと身体の快適さが虜になってチェンの料理の大ファンになってしまう。

最終エンドはまぁこうなる運命とはいえいまいち納得できないんだけどさ。だってさ、周りが認知症のおじいちゃんばかりのなかで異国の人が居たら惹かれちゃうじゃん。ぶっちゃけ出会ったのがチェンじゃなくても刺激的で惚れちゃうじゃん。まぁチェンは料理出来るから尚更ね。シルカの夢が醒めたあとが怖いわね。おせっかい。でも不器用だけど一生懸命相手を思いやってくれるチェンはやっぱり魅力的なのかもなぁ。

スウェーデンの田舎町の遊びは自家製のサウナだったり釣りだったりといかにも「ヒュッゲ」な雰囲気で。憧れますね。視聴後はスウェーデン料理が食べたくなるかなIKEAに行きたいな、とか考えていたんだけど、実際出てくる料理はチェンの作った医食同源な薬膳中華ばかりなので、中華料理が食べたくなる、はずだったんだけどさ、頻出するスパイスや、おじさまたちのヒュッゲに登場するビールや、スウェーデン料理のキィになっているトナカイの肉とかをさ、見るうちにさ、頭のなかがサイゼのラム串でいっぱいになっちゃった。あのふわふわな羊の幼子の身の上にたっぷりと振りかけられた刺激的なパウダァ、それを黄金色の泡とともに胃に流し込みたい…。医食同源はどこへやら。

そんなこんなで鑑賞後はサイゼに飛び込むべく余韻もほどほどに映画館を出たわけですが、すっかり忘れてました、緊急事態宣言。20時で閉店。さらばラム串、さらばサイゼ。ビールが飲みたい。

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