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世界で2番目に難しい楽器。

最近、約半世紀ぶりにトランペットにリベンジしたのですが、今回は何故トランペットなのかについて書いてみたい。
意見はさまざまだと思うけれど、私はこの世で一番難しい楽器はバイオリンだと思っている。ま、ビオラとあチェロもそうなんだろうけど。何がどう難しいのかって、うまく言えないけれど、ギターみたいにフレットもなく、弓で弦を弾くというのが難しい。
コメディ映画で出てくると、まるでノコギリみたいな音しかしない。
実際、安物のエレキバイオリンを買ってみたのだが、本当にまともな音が出せない。
よって、この世で一番難しい楽器だと、私は認定した。
ハーモニカやリコーダーはもちろん、ギターだってピアノだって、息を吹き込む、指で触るだけで、少なくとも音は鳴らせるでしょ。サックスだって、リードが鳴るので、吹けばそれなりに音は出る。
バイオリンも音は出るけど、まともな音になるまでは相当練習が必要だし、指導者がいないと無理だとも聞いたことがある。

で、2番目に難しいと思っているのがトランペット。
これは、リードも弦もなく、ただ息を吹き込んでも息の音しかしません。リードや玄の代わりに自分の唇を振るわせるのです。最近、ネット上で、いや、唇を震わせるのではない。管を通る息が、ラッパの倍音となって発声するのだ、という見解をみたけれど、そうかなぁ?やっぱり唇を振動させてると思う。

というわけで、触ったり息を入れただけではならないというシステム故に、2番目に難しいと思ってる。トロンボーンとか、ホルンとか、ユーフォニアムも、同じでしょ?なんですが、これらの楽器は、案外初めてでもおとは出せるんだよね、何故だか。多分口に充てるマウスピースの大きさの違いなんだろうね。トランペットのマウスピース=吹き口は小さいので、初めての人のほとんどは、プスーっと行きの音しかしないんだ。
たまに、初めてでも音が出せる人がいるんだけれども、これについては、また別の機会に触れてみたい。

で、そんな難しい楽器を、何故手にすることになったかといえば、まったく偶然なんだよね。私の場合は、中学生になった時に、同じ小学校から上がった同級生が吹奏楽部に入ったので、なんとなく真似するみたいに入部。吹奏楽を知らなかったし、楽器のことも知らないまま、顧問の先生に言われるまま、トランペットを手にした。
他校のことはわからないが、その中学では、元気そうな子はまずトランペットをやらせてみて、様子を見て同じ金管楽器のトロンボーンやユーフォニアムに配属させるっていうシステムだったみたい。

同期のトランペットは5人ほどいたが、やがて他の金管に回され、私を含めた3人ほどがトランペットに残された。ただそれだけ。この時、別の楽器に配属されたら、人生変わっていたかもしれないな。

こんな偶発的なことで12歳で手にしたトランペット。これが一生付き合うことになるとは、まったく考えていなかった。そして同時に、この偶然によって音楽がこの上なく好きになり、とりわけブラスの入ったおとは、ブラスであれクラシックであれ、ブラスロックであれ、ジャズであれ、なんでも好みの世界になってしまったんだ。

世界で2番目に難しい楽器なのに、出会いはまったくの偶然とは。この世はなんだか不思議だね。

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