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その昔、歯なしになった話。

口で吹くウインド楽器(管楽器)にとって、前歯はとても大切。とりわけトランペットでは、前歯でマウスピースを支えなければならないのです。

私はかつて、学生時代にラッパを吹いていたのに卒業と同時に辞めてしまった理由も、歯に関係があります。もともとへたっぴだったのだけど、卒業旅行の時に、酔っ払って友人に文字通り噛み付いた時、ポロリと前歯が折れてしまった。子供の頃から歯性が悪いと言われるほど歯が弱かったのだけれども、まさか21歳で折れちゃうとは!

アメリカ・ウェストコーストジャズの名トランペッターのチェットベイカーも、ドラッグを巡る殴り合いで前歯を折られて吹けなくなったというのは有名な話。私は、これぞ天からの思し召し、もうラッパはやめれ、下手だし。という声を聞いたのだと思い、それ以降、高価な楽器を仕舞い込んでしまった。もし、あの時歯なしにならなかったら、その後も続けていた・・・かもしれない。

・・・という下手くそぶりを棚上げすることを言い続けてきたんだけれど、近頃、同年代のトロンボーンの吹きの方が、歯を失ったことをぼやいてたり、私自身も歳を重ねた今、また歯を悪くするのではないかなどと不安にも思ったりしているのでございます。

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