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中野区の地域包括ケア推進会議というのに出ています。

どうもサボり気味になっているnote……。またまた久しぶりに書きます。

私は去年から、「中野区地域包括ケア推進会議」という区の会議に、委員として参加させていただいています。この会議って何やってるの?っていうのをいつかnoteとかで書きますねーとTweetした記憶があるのですが、まだ一度も書けていなかったのでした。。。
今日ちょうど、その会議があったので、まとめておきたいと思います。

地域包括ケア推進会議って何?

地域包括ケア推進会議とはなんぞや……という話なんですが、まずは厚労省が進めている「地域包括ケアシステム」というものがありまして。

コレを読むと、高齢化が進み、認知症になる方が増えてきている今、高齢者を地域のみんなで支えていかないとやばいよねー、じゃどうする?それぞれの自治体でちゃんと考えて動いてね!っていうのがはじまりのようです。

そういうわけで、中野区も、高齢者を地域でどう支えるかを考えるため、その前にまず、地域の高齢者のみなさんはどんな課題を抱えているのかとか、どうしたら困りごとに対応できるのかとか、そんなことを地域で話し合いながら互助システムを作っていこうみたいなことを始めたみたいです。
そこから、いろいろなご家庭のお話を伺っていると、どうやら困っているのは高齢者だけでなく、高齢者を介護する中年の方とか、高齢者の世帯に住む引きこもりの中年の方とか、もっと小さいお子さんがいるご家庭とか、困りごとはすべての世代にわたっていて、それが複雑に絡み合っているではないか!ということに行き着いたようです。
そこで、中野区の場合は高齢者だけでなく、子どもや子育て世帯、若者なども含めたすべての人を対象に入れ、地域包括ケアシステムを作っていきましょうという流れに。
高齢者問題には全然詳しくなく、子どもを対象とした無料塾を運営している私が去年からこの会議に呼ばれたのには、そんな背景がありました。

さて、私が参加する「地域包括ケア推進会議」が開かれる前には、「すこやか地域ケア会議」という会議が開かれます。
こちらは、区内4域にある「すこやか福祉センター」それぞれの域内で、地域にどんな課題が出てきているか具体例を挙げて、解決策を話し合います。
その「すこやか地域ケア会議」の前には、「地域ケア個別会議」というのが開かれます。
こちらは、区内15域にある「区民活動センター」それぞれの域内で、地域にどんな課題が出てきているか具体例を挙げて、解決策を話し合います。

「地域ケア個別会議」で出てきた事例は、「すこやか地域ケア会議」に吸い上げられ、さらに、「すこやか地域ケア会議」で話し合われた事例が、私たちがやってる「地域包括ケア推進会議」で紹介される流れです。

地域ケア個別会議や、すこやか地域ケア会議に参加されているのは、それぞれ地域の方が中心のようです。町会の方とか、民生委員の方とかかな、あとそれぞれの施設に派遣されてる区の職員もいるのかな。
私たちの会議のほうは、区長とか、福祉を専門とする大学教授とか、中野区医師会、歯科医師会、薬剤師会、警察署の生活安全課長、商工会議所のひと、商店街連合会のひと、町会連合会の理事、民生児童委員の代表、あと区のいくつかの部署の部長などなどが参加しています。民間のボランティア団体もちょろっといます。
法人化もしてなくてただの地域のサークルみたいな感じでほそぼそとやってる団体の参加は、私くらいですけども。

会議では何をやってるの?

こんな感じでごちゃごちゃしていますが、とりあえず我らが「地域包括ケア推進会議」では、地域でどんな課題が出ていて、どう対処されていて、どんな問題が残っているか?みたいな報告書を読むところから始まります。
この、地域の会議のほかにも、テーマごとに設置されてる「ヤングケアラー支援部会」とか「在宅療養推進部会」「ひきこもり支援部会」みたいな部会もあって、そこで何を話し合ったかっていう報告もされます。
とにかく、会議が始まったら、こうした資料の読み上げが始まります。1時間くらい。

資料は、実は事前にメール添付でほとんど送られてきていて、私は目を通してはいるんですけど、わりと毎回バラバラと送られてくるので、忙しくて事前に読めてない人も多いんじゃないかなと思います。なので、誰かがいつも読んでくれてます。

それについて、「質問やご意見はありますかー」と言われます。私は子ども関係のことが出てきたら、ここで「これってどういうことですかー」などちょこちょこ発言していますが、ほとんどここで何か言う人はいません。
今回は、ヤングケアラー部会の報告のところで、書き方がどうも、「〝介護〟が必要な家族をケアしてる子ども」に偏っている気がするので、そのパターンじゃないヤングケアラーはちゃんと見えているのかなとモヤッたのですが、質問はやめておきました。たぶん、ヤングケアラーってこういう感じですよと前提の話が共有できていなくてわからない人が多いだろうなと思ったので。そしてそれをここで説明するのもなーって思ったので。
ちなみに、ヤングケアラー支援部会に関わっていて、ヤングケアラーコーディネーターというのを運営委託されるらしいNPOさんからは、昨年からヤングケアラーの状況についていろいろ質問が来ていて、いつでも連絡がとれるので、必要なことがあったらそっちに言います。

グループディスカッションもあります

その後は、グループディスカッションをやります。まあ、GDを始めたのは前回の7月からですけど。
前回のGDでは、一段階前の会議、「すこやか地域ケア会議」で出てきた、引きこもりの中年の方のケースをもとに、その方に対して地域の人たちや区に何ができるかというのを話しました。お題の最初に「Aさんが抱える生きづらさとは?」とあって、これを話し合うことになってましたが、みなさんそれなりの地位があって経済的にも困ってなくて、たぶんそんなに生きづらくない方々なので、イメージしづらいだろうなと思いました。
それよりなにより、「すこやかでやってることをまたここで揉み直す意味は?」と思いましたが、とりあえずここでは、「高校生以降とか、18歳以降とかになると途端に自己責任とか努力が足りないとか言われて放り出されるので、若者支援が足りないんじゃないか」みたいな意見を出しました。
ディスカッション後のまとめを聞くと、他のグループでは案の定「すこやかで出た個別案件を一足飛びにこの会議に持ってくるのはどうなの?」という声が出ていたみたいです。

11月のお題は、①「推進会議の運営について」と、②「推進会議のプラットフォーム化の方向性について」でした。

①は、この会議、このままでいい?何か変えるべき?みたいなことです。
②のほうはよくわからなかったんですけど、この会議をプラットフォームとしてもっといろんな人たちに関わってもらうようにしたい、みたいなことを言ってました。でも具体的にどういう人に来てもらって、たとえばどんなことを成し遂げたいのか、仕組みではなくてビジョンのほうが全然わからなかったので、こちらは「全然わからない」という話に終始しました。

①のほうは、私たちのグループでは、これまでの会議で出てきた案(一応、こうしたらいいんじゃないとか、こういう研修会を開いてほしいみたいな声は毎回少しは出るのです)を、区はその後どうしてるのか不明だよねっていう話になりました。
こんな話が出てきたから、区としてはこう検討して、こう動きましたとか、こう決めましたみたいなフィードバックが何もないから、この場に来て何か言っても、区は何ができて何ができないのかもわからないし、何かしようと思ってるかどうかさえもわからないよねっていう話です。
これについては、私の意見がスルーされとるやん!という具体的な事例がひとつあるので、あとで書きます。

他のグループからは、こんな話が出ていたみたいです。
「そもそも会議に参加しているメンバーひとり一人が推進会議の位置づけや、何を議論すべきかを理解しながら参加しているのだろうかという印象がある」
「施策提言に繋げるために、情報をインプットする時間、小さなセミナーなど、レクチャーがあってもいいのではないか」
「プラットフォーム化については、せっかく人を多く集めるなら、具体的にテーマ設定してオンライン会議をやったり、会議内容を配信したりなど、何をやっているというのがわかるようにすると、参加しようと思う人も出てくるのではないか」
「会議前半はただ資料を読んでいるだけで、何の意味があるのか。人のケアやサポートは対象人数が少なければ少ないほど密度も質も上がるので、全地域を扱うここではなく、もっと細かい地域単位の会議体を充実させるべきでは」

「この時間、意味あるの……」と思ってた人がけっこういたみたいで私はほっとしましたよ(笑)。意味あるものにしようと、これまでなるべく細かいところに食いついて質問してみましたけど、なんだか徒労感を感じていたところだったので、みなさん同じように思ってるんだなと(笑)。
いやでも、それでホッとしていちゃあいけないですよね。何か意味あるものにしたい。せっかく2時間も使うんだし、会議に出ると3000円もらえるんですよ!税金から!ムダにするわけにいかないんですよ……。
今回のこういう話を経て、次回会議がどうなるか、楽しみにしています。次はもっと意見言えるように心づもりします。

地域包括ケアシンポジウムの広報の件(愚痴)

中野区では、こんな感じで地域包括ケア関連のいろんな会議に関わる人や、区内の民間ボランティア団体を招いて、毎年シンポジウムをやっています。私も昨年のシンポジウムでは、無料塾の活動についてお話をさせていただきました。

なんですけど、このシンポジウム、定員500人の会場を借りてドーンとやるのに、100人ちょっとしかお客さんが来ないんですよ。本当は地域のさまざまな方に参加していただき、地域での助け合いに目を向けてほしい、みたいな感じなんですけど。来てらっしゃるの、普段から地域包括ケアの会議に関わってる人とか、議員さんとかくらい。
それもそのはずで、区報に情報は載るんですけど、ネットを使った広報が中野区、とても苦手みたいなんです。
たとえばTwitterだと、昨年は事前にTweetした回数は1回。
日々流れていくSNSで、1回……。
チラシも、「どういう人に来てほしい」というペルソナが見えない。「こんな活動をしている人、活動に興味のある人」とか「こういうことを専門に学んでる人、学びたい人」「身近にこんな困りごとがある方」など、対象を具体的に書かないと、漠然とした言葉だけでは「自分には関係ない」って思っちゃいますよね。
っていうのを、今、私が自分でとってる議事録を調べたら、3月の会議で私は言っていたのですよ。それを踏まえて、7月の会議では、区のほうから「前回は周知が少ないという課題があった(ので今度はちゃんとやる)」という発言もあったんですよ。
3月の会議のシメのときには、区長が私の話を受けて、「ターゲット的に地域活動をしている人はSNSやってる人が多いので、広報はしっかりやっていきたい」ってこと言ってましたよ。

そして今年9月に行われたシンポジウム。
区からのTweet回数、1回。
うそやろ……(笑)。

去年のシンポジウムは116名の参加(発表した人も含む)のところ、今年は156人もいてよかった、みたいな報告がありましたけども。一般区民はそのうち2割。いいの?ほんと?
私としては、「なんでネットでの周知強化しなかったんだろ?自分たちで強化するって言ってたやん」と思ったので、今回の会議でそれを伝えました。
そしたら区の方のお答えは、
「参加者の年代が50~60代が多いので、そういう世代は紙媒体を見ているので、紙媒体を重視していかなければいけないなと思っている」
でした。

まじか。紙媒体でしかやってないから50代以上しか集まらないという考えにはならないのか。紙媒体を見てない40代以下の人たちは興味がないだろうから来なくてもいいって感じか。

この理屈なんですけど、区民活動センターとかの会議室予約をオンラインでできるようにしてほしい、と私が9年前から各所で訴えてきて、そのときの答えとまるきり同じなんですよ。
「区民活動センターは高齢者が利用者の中心なので、高齢者に使えないオンライン化は難しい」
いや、紙も両方やればいいやん??あと、オンライン化せずに、予約するのに月〜金の9〜17時に現地に足を運ばないといけない状況では、昼間働いてたり学校ある人が使うわけないじゃん?
IT化しないからIT使って生きてる層が来ないだけで、「来ないからIT化しない」は逆じゃない?
もう聞き飽きたよその理屈!っていうのを久しぶりに聞きました。

IT使わないと来ない層は、今のところ地域の活動にはいらないみたいです(笑)。

もうちょっと頑張ろっか!

と、何かをしているようで実は何もしていないのでは、みたいな会議の実態ではありますが、それに疑問を持つ参加者が多かったことを考えると、次回以降は何かが変わるのではないかという気も、少しだけしています。
メンバーのみなさんが、それぞれのジャンルのおえらいさんばかりで、個別具体的なことを話すのには向いていない立場なのかもしれないんですけど、議題の設定次第ではもっとできることもあるんじゃないかな。
せめて、何か「これやろう!」「ここはこう変えよう!」「これは廃止しよう!」みたいな、何かを動かすような意見をまとめられるような私たちに、なりたい……。

(おまけ)
ディスカッションのまとめ発表とか、何か意見をくださいってとき、毎回みんな私に期待したり指名したりするのやめれ(笑)。言いたいことがあれば私は自分から言うので、みなさんはみなさんの意見を持って来てください。ディスカッションのまとめ発表役なんか、会議メンバーに珍しい若手の(40代でも若手!)女子だから選んでるっての絶対あるやろw もう指名される前に「私だな」って毎回みなさんの視線でわかるわよ。今日はおとなしくしてたのに。発表係するのは全然いいんだけど、「絶対私じゃん」みたいな感じはなんかなーと思う。

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