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少女漫画はおもしろくない?

こんにちは、桃缶です。
Twitterでとある話題が注目を集めていましたね(*^-^*)
女性は少年漫画や青年漫画も読むのに、男性が少女漫画を読まない(傾向にある)のはなぜか?
これに対し「おもしろければ読む」というリプが殺到していました。

おもしろければ読むって、本当でしょうか。
普段読まないジャンルなのに「この漫画おもしろい」ってなぜわかるんでしょう。

わたしは普段少年漫画は読みません。(青年漫画は読む。)
でも鬼滅の刃はハマって単行本全巻とワニ先生の短編集1冊読みました。
きっかけはアニメです。
アニメで観ていなければきっと今も知らないまま過ごしていたことでしょう。(ちなみに呪術廻戦は未履修です…。観たらハマってしまう予感。)

「おもしろければ読む」は結果そうであっても、普段触れていないジャンルであるほどハマるきっかけは漫画(=原作)じゃない気がします。
アニメ、ドラマ、何かしら映像作品になって初めて関心を持ち、原作に立ち返る、的な。
これってとてもハードルが高い。
「おもしろければ読む」の本当の意味は、「メディア化されるほど話題になるものだったら原作を読む」ということなんじゃないかと思います。
実際、普段少女漫画を読まないひとに、おもしろい少女漫画の新規開拓はできません。


さて本題です。
「女性は少年漫画も青年漫画も読むのに、なぜ男性は少女漫画を読まないのか」?
→おもしろくないから
→男性が女性の価値観に歩み寄りたくないから
→少女漫画の対象年齢が低いから

などなどさまざまな意見が寄せられていました。
このどれも、少しずつ正解が含まれているんじゃないかなあとわたしは思います。
掘り下げて考えてみます。

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①おもしろくないから

どストレートすぎて炎上してましたが…(;'∀')
おもしろくないって何なのか。
おもしろく感じない理由があるはず。
少女漫画を普段読まない夫に聞いてみました。すると…
「恋愛一色すぎて胸焼けする」

そうなのよ、少女漫画って恋愛が絶対要素なわけだけど、ず~っと恋愛に終始してるイメージがついてるんだよね。(実際そんな漫画も多い。)
でも少女漫画でヒットする作品って、恋愛は入ってるけどそれだけじゃない要素をちゃんと持っている。
小学館漫画賞をとった作品で代表的なのは「天は赤い河のほとり」や「BASARA」。それぞれ歴史や政治的策略、戦いなど、恋愛以外の要素が入っていて非常に読みごたえがあります。
話題になる=一般受けしやすい=男性や子どもが読んでも入り込める、ということなので、恋愛以外の要素が必須条件なんだと思います。

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②男性が女性の価値観に歩み寄りたくないから

これまた極論ではありますが…(;'∀')
でもまあ、そうだなと思える部分もあります。
というのも、性別による志向って環境に影響されていたりするから。
男性が女性の価値観に歩み寄りたくないと思われる構図は、会社にいるとよく目にします。残念ながらね。
女性管理職が極端に少ない、40代で女性は非正規雇用者が爆発的に増える、会社で任される仕事も事務や雑務が多い。
日本社会は男性優位な構造をしていて、そこを鉄の結束で男性のお偉方が守っているので、女性が入る隙間がない。女性が入ってくるとおじさんは悪事がしにくいから。(って、ミステリと言う勿れでも言ってましたね。)
男性が女性の価値観に歩み寄りたくないの、わかります。

でもこれは女性にも同じことがいえるんじゃないかな。
例えば少女漫画しか読まない女性は、なぜ少年漫画・青年漫画は読まないのか?
おそらく「話のスケールがでかすぎて共感できないから」
敵を倒すとか、世界を救うとか、非現実的すぎるし責任も重すぎる。全然自分事として読めない。
ではなぜ共感できないのか?
会社で任される仕事のスケールや責任範囲、さほど大きなものを経験していないのでは。というか経験させてもらえてない。
だから「社運をかけた一大事業の立ち上げ」とか、「V字回復を狙う戦略」とか、責任重大でスケールでかいことは想像がつかないしロマンも感じない。
逆に、でかい規模の事業を任されたことのある女性はわりと青年漫画とかビジネスものも好きなんじゃないかな。
こういう環境由来の志向というのも、潜在的にあるとわたしは思います。

ちなみに、おじさんはわかったけどじゃあなんで小学生たちもスケールのでかい少年漫画を読むのかというと、共通項は「夢」とか「ロマン」だと思う。
男はいくつになっても心は少年。おじさんになっても夢やロマンが大好きな生き物なんですね(*'ω'*)

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③少女漫画の対象年齢が低い

女に夢やロマンがないのかというと、少女漫画の恋愛こそ夢とロマンの塊じゃないか!と思いますよね。
そうだと思う(*^-^*)
でも恋愛って、非常に現実的な事象でもあります。
怪物を倒したり世界を救ったりしているひとの数と比較すると、誰かに恋をしているひとのほうが圧倒的に多い。
恋愛はとても身近です。
意図せず始まってしまうハプニング性もあるし、両想いになれるととても幸福感があります。これほど感情を揺さぶられる日常の出来事って、恋愛をおいてほかにない。
そして漫画は感情を読むもの。だからこそ共感しやすい。

少女漫画に描かれる男性は理想形であって実際の男性とはかけ離れているとよく言われますが、わたしは2パターンあると思っています。
①完全に女性の妄想詰め込んだ理想具現化タイプ。
②イケメンだけど性格はリアリティがあるタイプ。

①だったら少女漫画、②だったら女性漫画、どっちを描くかによってわかれるところかなあと勝手に考えています。

で、さきほど小学生が少年漫画を読むのは夢とロマンが詰まってるからと書きましたが、少女漫画の場合もまさに同じ。
理想のオトコノコと夢のようなロマンスができる、それが少女漫画。
となると、対象年齢が低いというこのご意見、頷ける部分もあるわけです。
大人の女性が好んで少女漫画を読む場合、純愛や理想的な恋愛へのあこがれが潜んでいるんじゃないかと思うのですが、さすがに大人なので現実は知ってます。知ってるからこそ、もう一度あの頃の初々しい気持ちに浸りたい・幸福感で満たされたい、そんな願望があるのではないでしょうか。
逆に今現在仕事と恋に悩んでいるなら、少女漫画より女性漫画のほうが共感性が高いと思います。自分事として見られるからね(*^-^*)

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さて、考察をしてきましたが、なんか少女漫画と女性漫画ってひとくくりにされちゃってるのもややこしくなる原因なんじゃないのかなと思います。
少年漫画は成長して卒業すると青年漫画に移行するのに、少女漫画は少女漫画のまま…。ほんとは少女漫画から女性漫画へ移行してるはずなんですけどね。
いっそ女性漫画も青年漫画とドッキングしてしまえばいいのに。青年漫画のなかの男性向け/女性向けってかんじで。

しかし昨今少年漫画はその枠を超えてもう青年漫画なんじゃないの?というものも出てきていますよね。(不滅のあなたへとか、少年が共感するには難解じゃないか⁉って思いました。)
少女漫画もSFとかバリバリやってたころは女性漫画寄りのちょっと難しい内容だったと思いますが、最近はR指定したほうがいいのではという少女漫画が多いような。オトナになることの意味、おかしくない?(;^ω^)

いずれにせよ少年漫画がその市場を広げているなかで、少女漫画市場が昔と変わっていない、もしくは韓国の恋愛漫画に押されてきているというのはゆゆしき事態なんではないかと思います。韓国は恋愛ドラマ大国ですし、強いですよね~!

電子コミック、わかりやすさは大事だけどわかりやすすぎて軽い物語しか作られなくなってきているのも問題。多少重くても難解でも読みたいひとはいます。読みごたえってある程度の難解さが必要だと思うから。
個人的には、異世界転生でない純ファンタジー/SFは需要があると思うし、市場開拓の余地ありと思っています(*^-^*)
フラットな目で漫画業界を見られるひととブレストしてみたいなあ~。

わたしの好きを詰め込んだマンガですが、届いてくれることを願って。応援いただけると本当に嬉しいです。