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タコダンスまえがき②ワークショップのこと

◆◇木原萌花ソロ「平櫛田中邸deタコダンス」4/5(金)~4/7(日)◆◇
詳細・チケット情報 https://takodance.tumblr.com/dentyutei

谷中・旧平櫛田中邸アトリエにて4/5-7の3日間上演する「タコダンス」。
木原萌花のソロ・ダンスパフォーマンスである。
この”まえがき”ではご来場・チケット購入を検討していただく参考になれば・・と、たびたび質問を頂く「タコダンスってなんですか?」「なんでタコなんですか?」に答えるべく、どんな人が、どんな場所で、どんなことをしようとしているのか、を企画・作・出演の木原萌花ができるだけ詳しく解説。
言葉の無いダンスというものを、言葉でどれだけ解説できるのかという問いを持ちつつ、文章を読んでからダンスを見るという道筋には、また違った楽しみがあるかもしれないとも思う。
観劇を迷っている方、背景や制作過程に興味がある方、お好みでお読みください。


他者を理由に動く

何人かに集まってもらって、アイデアを提案し、からだで遊んでもらう、ということを何度か試しています。今のところ「ワークショップ」と呼んでいます。
今回もタコダンス関連企画として、WS「からだにであう@田中邸」を1月~3月に月イチで企画しました。

*最終回は3/24(日)、500円ワンコインです。是非。https://takodance.tumblr.com/WS_karadanideau

ダンス経験や年齢に関わらず、誰でも参加していただける内容になっています、多分。平櫛田中邸のアトリエ、天井が高いんです。まずは大きく伸びをしたり体を揺らして心地よくほぐします。温まってきたら、人の体を動かしたり、共通のルールのもとで各々が動きを選んで一定の時間を過ごすという遊びをします。遊びの中、各々がバラバラに動いている状況で人とぶつからないようにしたり、人の動きを観察したりタイミングを図ることが自然に発生します。その結果、自分以外のもの、他者や空間などに気を取られるようになっていく気がします。他者を理由に動く、ってことで”他己ダンス”です。

あ、の瞬間をコレクションしているのかも

動く理由が自分以外になった時に、ある意味では無責任に、成り行きに委ねた状態で行動をチョイスするようになる、その感覚が好きです。やってみよう、と思ったことをポン、と実行できる軽さ。ゲームだから。不発に終わっても別にいいし。
そうなると、段々こうしてみよう・ああしてみようとアイデアが湧いてくる。考えている、とも違う、「あ、」と泡のように発想が浮いてくる、人のその瞬間を見たくて私は多分ワークショップをやってみています。皆さんの発想の泡が浮かんでは消え、浮かんでは消えて、空気が温まりフワッと上昇する感じ。それは瞬間だから、保存はできないのですが、でも経験上「あ、」の時の何だかパチパチっとした感覚は、参加者の皆さんが家や職場に帰った後も、少し残っているのでは?という希望的観測をしています。

他者と同じ空間の中で共存するときに、拒絶しない、従属しない、皆自由で、いろんな距離感で、迷惑をかけてもかけられてもなんとなく成り立っている、そういうユートピアのような空間を、初対面の人同士で作れちゃう不思議さがあります。

そして、そういう感覚は、私が柔らかく心地よい状態で踊れている時の感覚にとても似ています。

周りの景色がクリアに見える。(バレエ団に新人で入った頃、散々周りが見えていない、空間認識能力がない!と言われていた苦手を克服しようとした反動かもしれないと自分で思っています。笑)

他者や空間と繋がっているという安心感、充実感、重みがあり、同じ部屋にいる人もまたそれを感じていられること。

そういった状況を目指すという意味で、私の中でワークショップとソロ公演「タコダンス」の2つは、ぱっと見の内容やテンションこそかなり異なりますが、(ワークショップで行った動きなどが公演内に引用されているわけではありません)密接に関係している、と思っています。



今行っているワークショップの内容は、私が去年まで在籍していたダンスグループzer○で経験した色々なワークを元にして、私なりの工夫を加えつつ、続けていこうと思っているものです。
出会いに感謝しています。繋がる輪を広げて行けたら良いなと思います。



◆◇次回3/24はまだ若干名、GoogleFormよりお申し込み可能です。
お気軽にお越しください。
https://takodance.tumblr.com/WS_karadanideau

自分以外の対象に意識を持っていかれる時に、人は美しい。


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