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四季でも春ーー台湾に偶然生まれたウロン茶「四季春」①

こんにちは、台湾人のももかです。
日本語を練習するついでに、台湾の面白いあるあるを皆様に伝えたいと思い、このサイトで文章を書き始めました。

台湾について知りたいことや、自分の経験をシェアしたいこと、そして私の日本語の修正も大歓迎です(笑)。

では、今日の主題に進みます。

【ウーロン茶の「四季春」】

台湾のお茶と言えば、何を思い浮かべますか。

やはり「ウーロン茶」ですね。

ウーロン茶の製造に、日差しが一番大切なもので、日本の温帯気候には適していないので、中国茶の中で日本のお茶はほぼ「緑茶」とされます。

それに対して、台湾の気候がより暖かく、日光も強いた、ウーロン茶の製造には「日光で晒す」という要素が有利に働きます。

今日、よく聞かれる「東方美人茶」や「文山包種茶」などではなく、台湾で広く見られ、価格が手頃な印象を持つウーロン茶の一種、「四季春」のお話を紹介したいと思います。

「四季春(シジツーン)」というお茶は、その名の通り「四季でも春」という意味が込められています。

どういう意味ってちょっと分からないでしょう。(笑)

【その名前の意味とは?】

春という季節は、植物が活発に成長する時期ですよね。ですから、ここの「四季でも春」というのは、「四季でも生えている」わけで、すごく生命力と生産量の高い品種を指しますよ。

皆さんもう知っているかもしれませんが、茶葉の収穫は取りたい部分を切ったり、摘み取ったりすることで、その後茶樹が新しい茶葉を生やすと再び収穫できるようになります。

台湾では、一般的に一年二回収穫されますが、この「四季春(シジツーン)」に最大で6回収穫することができるのですよ!

これはすごいことだと思いませんか。

このお茶は、台湾の早期の農民にとっての希望と言っても過言ではありませんよ。

【「四季春」の発見】

早期の台湾に現代の農業技術や設備もないし、農民たちが自力で農業を営み、厳しい生活を送っていました。

ある日、台湾のお茶の産地である「貓空(マウコン)」という地域で、農民の一人である「張文輝(ジャーン・ウエンホゥイ)」が自身の茶園で「四季春」の茶樹を発見しました。

ここで少し説明しますと、茶樹の品種というものを簡単に言えば、既に存在している茶樹との交配.繁殖を続け、変異を重ねたすえ新しい姿になったら、新しい「品種」になります。

そのとき張さんが発見した「四季春」は、人為的な改良ではなく、完全に偶然に生じたものでした。

この偶然の発見は、冬でも成長し、茶として作られた際にはクチナシのような香りも強く出ました。
つまり、育成の難易度や生産量、品質などすべてが優れた特性を持っていました。

当時、みんなの生活の改善を願っていた張さんは、この特別な茶樹を増殖し、近隣の農民に分け与えました。

最初、茶樹をもらった人々はこれ「輝仔種」と呼びました(張文輝さんが発見.送ったもの)。そして「輝仔種」の発見者として、張さんがこの品種を「六季香」と命名しました。(「一年が六つの季節もあったように香りを伝えられる」という望むが含められそうです。)

そう、いま知られている「四季春」ではなかったです。
それに、現在多数の「四季春」の産地は貓空ではなく、遠くの南投となりましたよ。
それはなぜでしょうか。

次の文章に解説続きます!(o´∀`o)

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