山田太一「男たちの旅路」全12話の中からとりわけ『車輪の一歩』其の1

noteを書いている他の皆さんは、何十年も忘れることのできない、深い深い感銘を受けた作品を、どのようにして語りはじめてどう語りきっているのだろう。
私は、大大大好きなもののことはかえって語らずにきたので、そのアプローチがわからないが、書くなら大大大好きなもののことが書きたい。
試行錯誤しながら、山田太一さんというシナリオライターの無上の素晴らしさを、改めて分かってもらうべく感慨を顕したい。

1970年代後半、山田太一脚本の一話完結形式のドラマがNHKで制作された。シリーズタイトルは「男たちの旅路」。wikiを見ると76年に3話、77年に6話、79年に3話の全12話だったようだ。そしてその中の最終話にあたるのが『車輪の一歩』であった。

車輪は、車いすの車輪である。
一歩は健常者優先社会へハンディキャッパーの方達が踏み込む一歩である。そしてドラマを観た多くの健常者にとっては、障がい者に寄り添うことに思い至る、その一歩である。

(つづく)

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