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マイホーム(中古住宅)をお得に購入するために

住宅購入には様々なプロセスがあるため、購入したいと思っても何から手を付けたらいいのかわからない人が多いと思う。
私自身もどうすれば住宅を買えるのか全く知識がなかったが、住宅のような大きな買い物で絶対に失敗したくなかったので、関連書籍を読み漁って勉強した(物件購入までに関連書籍は20冊程度は読んだ)。


このnoteは、そんな私が実際に中古マンションを購入するまでの健闘の記録であり、実践を通して学んだ重要なポイントをまとめた備忘録である。
(このnoteでは用語や一般的な事柄の説明は割愛しているため、物件の調査や内見をすでに開始し、関連する知識をある程度仕入れた状態で記事を読んでもらうほうが効果的かもしれない。)

<この記事をおすすめする人>
 初めての中古住宅の購入で失敗したくない人
 資産価値の高い(高く売れる)物件を購入したい人
 なるべくお得に住宅を購入したい人

多くの人にとって人生で最も高額な買い物である住宅の購入に、この記事が少しでも役立てばいいなと思ってます。

目次

1. 初めに
2. 私は住宅を買ったのは…
(ア) 初めに
(イ) 主なスケジュール
(ウ) 購入した物件、購入時の属性など
(エ) 購入に至った経緯
(オ) 購入と賃貸どちらがお得なのか

3. 住宅を購入すると決めたら
(ア) 予算について
(イ) エリア・立地について
(ウ) 希望条件や譲れない条件を考える
(エ) 不動産屋について
(オ) 住宅ローンについて
(カ) 司法書士について
(キ) リフォーム業者について

4. (後日公開)

1.初めに

住宅選びの良し悪しは各自の好みによるが、購入までの流れや注意すべき点について書き記す。
第2章では、購入に至るまでの大まかなスケジュールや、賃貸ではなく購入が合理的と考えた理由について書いた。
第3章では、中古物件の購入に登場する、売主や、仲介の不動産業者、金融機関をはじめとする多くの人物が出てくるが、時には利害が相反する彼らとのコミュニケーションがいかに重要かを説明した。
第4章では、どうやって購入費用を抑えることができるのか、ということにフォーカスした。

住宅の売買や価格交渉についてインターネットで検索すると、不動産屋が書いた記事によく遭遇する。彼らはプロで知識や経験を持ち合わせているのだが、その記事には当然彼らにとって不利なことは書かれていないので、ここではそこについても言及していく。

2.私は住宅を買ったのは・・・

主なスケジュール
2021年4月:マイホーム購入の検討を開始する。ライフプランの作成。当時住んでいた自宅周辺(横浜市)から物件調査・内見を開始。
2021年5月:不動産屋の紹介で住宅ローンの仮審査を開始。中古住宅売買関連書籍を読み漁る。
2021年6月:候補となるいろんなエリアを歩いて街の雰囲気を調査。
2021年7月:購入対象エリアをJR中央線(三鷹~武蔵小金井)に限定。
2021年8月:物件Aに買付申込書を出すも3番手のため購入できず。
2021年9月:物件Bに買付申込書を出し、交渉するも合意に至らず購入を断念。
2021年10月:物件Cに買付申込書を出し、価格では合意に至るが、ある理由で購入を辞退。
2021年11月:物件Dに買付申込書を出し、交渉後合意に至る。
2021年12月:物件Dの契約。
2022年2月:物件Dの決済、引渡し。

購入した物件や購入時の属性など
夫:30歳、勤務先最寄りはJR東京駅。転職したため勤続13か月。年収約700万円。
妻:29歳、勤務先最寄りはJR大崎駅。勤続約7年。年収約500万円。
物件:JR中央線武蔵境駅から徒歩数分の中古マンション(築10年未満、2DLK)。価格は5000万円台中盤。80万円だけ値下げ成功。
融資:Paypay銀行。融資期間35年。ペアローンで比率は夫:妻=3:2。頭金600万円。金利は夫0.38%(変動)、妻0.565%(10年固定)。

購入に至った経緯
結婚して2年が経過した2021年に転職した。前職では家賃補助(家賃の8割が会社からの補助)があったが、転職先の会社では家賃をすべて自己負担することになった。家賃の支払いを抑えるため、都内勤務ではあるものの転職に伴い大田区から横浜市(市営地下鉄沿線の駅から徒歩10分の1LDKで家賃は約10万円)に引っ越した。
家賃はそれほど高くないかもしれないが、購入したほうが経済的と思い、「今後いい物件が見つかれば購入しよう」と決めた。

購入と賃貸どちらがお得なのか
「持ち家vs賃貸」はいろんな人が議論しているが、ひとそれぞれの考えや生活スタイルによるとことが大きいため、その良し悪しは個人やその時代の景気によっても大きく異なる。
それでも私は「持ち家」に分があると思っており、その理由は不動産賃貸業が成立していることから考えれば説明がつく。
不動産賃貸業を営む大家(=投資家)は、銀行から投資用ローンを借りて物件を購入(または新築)し、毎月銀行に元金と利息を返済する。そこには賃借人からの家賃が充てられる。もちろんこれは事業なので大家は利益が出るように家賃を設定している。個人が実際の住居用(実需向け)に銀行から金を借りるときには住宅ローンという超低金利の商品を使う。
一方で、投資家(大家)が銀行から金を借りるときには住宅ローンは使えず、金利の高い投資用ローンと呼ばれる金融商品を使うことになる。それぞれのローンの金利は、住宅ローンが変動金利で0.5%を下回るものが多くある一方で、投資用ローンでは2~4%のものが多い。これらは、金融機関や個人の属性、景気によっても変わるが、一般に住宅ローンは奨学金に次いでは低金利でお金を借りられる手段である。

以上を踏まえると、高い金利での返済が求められる大家はそれでも利益が出るように家賃の支払いを賃借人に求める。一方で、自分で住宅を購入すれば、銀行への返済は低金利で済む。よって、自分で資金を調達できる(金融機関から融資してもらえる)のであれば、賃貸に住んで大家に飯を食わせるよりも、自分で購入したほうが経済的に有利な場合が多いと考える。
それに対して、「賃貸」派からは、マンションを購入すると必要になる管理費・修繕積立金や固定資産税を支払う必要ないから賃貸のほうがお得という意見をきくこともあるが、大家はその支払いを考慮しても利益が残るように家賃を定めている。

購入した物件に何年住んでもその価値がなくなることはない(20年後に売却したときに価値は下がる可能性が高いが0になるわけではない)一方で、20年賃貸に住んでいれば手元に残る資産は何もない。


購入というリスクを負えるのであれば、賃貸と比べてその恩恵は十分受けられると考える。リスクといっても不動産は仮想通貨やFXのように変動が大きくない。売買に要する時間や手間、費用といったコストをあらかじめ把握しておき、物件を変な金額で売買しなければリスクは最小限に抑えることができるはずである(購入する場合にはいろんな手数料の負担が賃貸と比べて大きくなるので、売買の頻度が高くなるほど賃貸のほうが経済的になる傾向にある)。
将来的な自分の生活を考えながら、購入の是非を吟味すべきである。



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