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街は劇場

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日々すれ違う名も知らぬ皆にツッコんだりグッときたり
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2023年7月の記事一覧

Blowin' in the Wind 近所のちいさな本屋さんで

近所じゃないけれど近所の商店街に コミュニティスペースというかちいさな古本屋が数年前に出来た。 地域の広報誌とか、他地域などの古書店のオーナーたちが選んだ本などを置いている。 店主も居る。 けれど、日替わりで若者をはじめとしたいろんな人が店番をしているみたい。 たまに覗く。 本棚は「おっ」「ほぉ」「へぇぇ」なセレクトで、 「誰かの本棚」や「その人の好きな本」をみるのが好きなわたしには面白い。 とてもちいさな店だ。 店番してる人によっては正直入るのにひるんだりもしてしまう。 し

浴衣とビアガーデンと人の話 それもこれもたぶん祭

「夏、どっか行く予定あるんすか」 「え、わからんなあ、ビアガーデン行きたいなー」 「いっすね!」 「ね?(笑)」 「僕ら、こないだ週末の営業後に皆で行ったんすよ」 「え、いいなー!」 「週末って、この時期、浴衣とか着て仕事してるんすけどね、そのまま皆で行ったんすけど……」 昨日お昼間、ヘアサロンに行ったときの会話です。 こっからが、よかった。 「皆で浴衣でビアガーデン行ったらめっちゃ見られるんすよ、言われるんすよ。「今日どっかでお祭りあるんですかっ?!」って。 なんか「写

祭 ある本と盆踊りと人間と

若竹千佐子さんの『かっかどるどるどぅ』を読んだ。 2017年下半期の芥川賞受賞作『おらおらでひとりいぐも』の著者は 前作でタイトル通り老いた人の孤独からの「ひとりで」を選んだ生き方を描いた。 第二作目となる本作にも、同じく孤独を抱えた人々が登場する。 でも彼女たちや彼らが思ったことは選んだのは「みんなで生きる、生きてみよか」だ、と思った。 生きづらさを抱える人たちが集い、皆でご飯を食べ、たくさんの会話を交わす。 その中には戦争もコロナもウクライナもロシアもアメリカも、そして生

Laundry

コインランドリーって駅みたい。 誰かが来て、去って、すれちがって、また来て、去って。 また会えるかもしれないけれど会えないことも(のほうが?)多かったりもして。 特に会話を交わすわけでもないけれど、ひとりのときもあるけれど、誰かに会って。 なんか駅みたいやなあ、って思うのです。 最近よく行くようになった。 きっかけは出先で使って便利やったことや 近所でもおおきいものとか洗ったり乾燥したり特にこの雨の季節はありがたい。 もあるのだけれど、それと同時に、いや、それよりもかもし

beautiful

きのうの朝の話、 電車の中で海外からの旅行客が若者に絡んでいた、でっかい声で。 旅行客はおっちゃんふたり、若者はギターケースを抱えた学生さん風。勿論、他人同士。 程よく混んだ社内で3人は立っていて、わたしは少し離れたところに立っていたのだが、おっちゃんらの声はめっちゃデカい、声もリアクションもデカい。 「cuteは?」「cuteはかわいい」「おー! かわいい! かわいい!!」 「beautifulは?」「きれい」「わー! おー! きれい!」「きれいbesutiful! おー!