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日々日々

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1日(なるべく?)1エッセイ。思うこと考えることを綴っています
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#舞台

ロングロングアゴー 「今」の話

つい昔の話で盛り上がる。 先日若い頃の芝居仲間から連絡が来た。 自分が芝居を始めるきっかけとなったメンバーの出演する小劇場演劇というかコントイベントに行ってきたという報告だったのだが、 そこからわたしが今年再演? 再再演? された松尾スズキの『ふくすけ』(観たかった!)の話題を振ったら鴻上尚史の『朝日のような夕日をつれて』も「2024」として今やってますよねしかも主演は……! それな! 今をときめく大河俳優ですよ! いや、ほんまに! という話、からの、当時の感想メモとか引っ張

踊ってゆこう 気持ちとかたち

音頭とか祭とかの流れか、 夏のこの時期、 浮かれることばかりじゃなく皆で想いを馳せ考えたい時期だからか、 昨日今日『ホライズン・マーチ』(ソウル・フラワー・ユニオン)が ずっと頭の中を流れていた。 尊敬する劇作家がよく舞台で使っていた楽団の歌だ。 ふとしたときに思い出すのはやはりこのリズムだからかもしれない。 自身のルーツを通して、 わかりあえない悲しみと可笑しさとでも希望を描いていたそのひとは、 劇団を解散した後も、 若い人たちと共にこの国と自身の国で舞台から想いを伝え続

バカサバイバー 櫓とあの階段

祭りの櫓に上って踊ることを望む人を 「ヤグラー」「ヤグリスト」と呼ぶこともあるらしい。 櫓はお立ち台文化の元祖だと考えられる。 とは、昨日書いた話の中でも触れた 「盆オドラー」「盆バサダー」さんのとてもいい本で知った。 (『東京盆踊り天国 踊る・めぐる・楽しむ』 佐藤智彦 山と渓谷社 2022) 「ほぉー」「ほほぉー」ってなって、でも、そっから忘れていた。 せやのに、のに、 今日用事に向かいながら歩いていたら「バカ段」のことを思い出した。 バカ段? 馬鹿段? 文字にしたらどっ

うそとほんとと好きと嫌いとサイコロふたつ

その日芝居小屋で耳にしたピストル歌う『落陽』がよかった。 嫌いな役者が踊っていた。   竹原ピストルの歌は面倒臭い辛気臭い押し付けがましい嫌いじゃない。 でもこういうひとを神格化するまわりは嫌いだ。 気持ちはわからなくないがそういうのは気持ち悪い。   落陽。拓郎。ピストル。お腹いっぱいやな。 拓郎。岡本まさみ。古い。けど、時代など関係なしに中身は届く。   物事を意味だけで判断するのは愚行だと決めつける人たちが居る。 何故なんだろう。それもその人の捉え方だ考え方だ。 歌は歌

体と表現と舞台と劇場、謎の忍者からの

「からだ」って、すごい。 「きもちとからだ」って、言葉では言い表せないくらい、おもしろくて、 劇場って、ほんま、すごいよなあ、ええよなあ。 と、改めて感じたというか考えた話を書きたい。  ニンジャ・マックをご存じか。 マクドのメニューではない。サムライマックではない。 レスラーだ。空中技、空中殺法のレスラー。なんか変なんだ。変な奴だ。   シルクドソレイユ出身らしい。 スタントマンとかもやって、格闘技を経て、プロレスへ。 誰が考えたか知らないキャッチフレーズ「カミカゼ」って

リング プロレス者とは、プロレス者のススメ

先月だったか先々月だったかは忘れたが、 プロレスの地方会場でのビッグマッチを配信で観ていたときのこと。 とある試合でずっと叫んでいる子供が居た。 「●●―!」「がんばれー!」 甲高い声で必死に応援の声をあげている。試合中ずっと。 声援を向けられているのは、悪役レスラーで、 彼がシングルマッチで闘っているのは、目下、団体が売り出し中(?)のイケメンだった。 ワルな彼は無法ファイトでめちゃくちゃやっている。 一方、相手の彼は毎回客席から登場し、 お子様客を見つけるとリストバンドな

サンサーラとセロリ 皆が笑ってる劇場で

皆、皆が笑っている場や時、 その場やその時がほんまに愛しいな好きやなあ。 いつも思っているそのようなことを改めて更に思うようになった、思っていた、いる最近だ。   いつも。いつでも。   中でも、劇場で。   「奇跡のような場と時やなあ」   改めてそう感じる。   奇跡だなんて、 なんだかぼんやりしているわりに変に発光(?)している言葉はあまり使いたくないのにだ。   笑っている、 その奥には皆それぞれのしんどさや苦しみがあるんやろう。 いや、笑っているその瞬間ですら肚の中

踊 継ぐ、伝える、喋れる(笑)

あるダンサーのことをふと思い出した。 コンテンポラリーダンス。 専門はクラブジャズ。 通称〝ミスターストイック〟らしい。 主宰するダンスカンパニーに友人が入っていたことで知り合った。 イメージとしては森山未來(的な)を想像してもらうといいかもしれない。 雰囲気とか見た目とかなんか似てるなあと思ったりもする。 近年は会えていないというか毎度連絡を下さるも 予定が合わずにいて不義理ばかりなのだが、 当時は公演や弟子たちの発表会などに出演されているのを結構観に行っており、感想を彼女

The Aerial Assassin サンキューマタネウィルオスプレイ

金網の中でのごちゃごちゃ血まみれぐちゃぐちゃ試合をただ観た。 直接会ったこともないその選手のことを勝手に書きたい。   入団したころから観ていた訳じゃない。 会場に足を運んで生で観たことだって両手で数えるほどだ。 新日本プロレス在籍としての最後の試合も大阪だったけれど行かずに配信で観た。   いつの間にか気付けば目で追っていた。 むちゃくちゃだからだ。 なんでそんなに身体張るねん。 知人は見るたびに言っていた。 「やさしいなあ」 どんな選手のどんな技もやりすぎくらい受けまくる

それらはコインの裏表 何とかならない時代のシェイクスピアや近松

今朝「おすすめされていた作家さんの本を買いました」というメールをいただいて、なにかが繋がったような、不思議な気持ちになったのは、 ここ最近、このnoteを思い出していたからかもしれません。 ちょうと一年前に書いたものです。 振り返りネタが続いてしまっていますがサボっている訳ではない(笑) 赦しと復讐とコインの裏表のこと。 シェイクスピアとか近松とか己のことや、 いくつかの本と舞台の話とかと併せて、なんか憑かれたような気持ちで書きました。 ちょっと長いけど、ほんま、いろいろ

からだ 年明けのプロレスビッグマッチに人間を想う

身体。肉体。からだ。   1.2と1.4が終わった。 プロレスリングNOAHと新日本プロレスの年明けビッグマッチだ。 現地では観ていない。配信を観た。 前者は身内というか親戚の寄り合いというかごちゃごちゃ的なものから逃げれないのに逃げ切って観て、後者は仕事をしながら観た。 どちらにも特にめっちゃ好きな選手がいるかと言われたらそうではない。 どちらにも団体や会社へ思うところがありまくるというか、でも、観る。ツッコんだり怒ったりしながら観る。   例によって詳しいことは書かない、

十三夜とハロウィンと劇場と

劇場が好きで、舞台が好きで、 なんで? なにが? ってなると ありすぎて考えすぎて言葉にはやはりならない。  舞台に表現され描かれる「内容(作品)」に観入りながら、 観ながら、観終わってから、いつも、思う。 この時間や空間って、奇跡みたいやな。すごいことやなあ、尊いなあって。   そんな体感からの気持ちや、 作品への気持ちは、 好きだから好きなほど言葉にならないし、 きれいな言葉にすればするほどなんかなんだか、 (自分の場合は)嘘くさくすらなりそうで、 好きなことやものほどS

【Stay Salty巻頭PEOPLEを書きました】 劇場へようこそ

素敵なウェブマガジンに寄稿させていただきました。 ALOHADESIGNさんによる『Stay Salty』vol.33の巻頭PEOPLE です。 クリックしていただくと、 トップページの次にミラーボールの写真、ココです。 寄稿エッセイのタイトル&わたしの名前が出ますので よければ「VIEW PEOPLE」のボタンをクリックして下さい。 「これまでの活動や経緯や、現在の日々に思うことなど、そしてこれからの想いを交えて、エッセイとして語っていただけたら」 「さまざまな活動を

Myself

連休中、NHK-FMで「今日は1日長渕剛三昧」というのを聴いた。 放送すると知ったときは苦笑した。 「そんなん1日聴いたら頭おかしなるんちゃうん(笑)」 でも結局、半分以上仕事をしながら聴いていた、聴いてしまったのです。 最後の部分は外出の用が出来て聴き逃したのに、後追いで全部聴きすらしました。 ファンでもないのに。好きでもないのに。   番組時間午後0時15分~9時30分。途中ニュース中断あり。 それどころか、地震が発生したため、途中ぶった切られたりした。 でも9時間強。も