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成長したいなら恥をかけ

GOの三浦さん、格闘技選手の青木さんのPodcastで話されていた「人間に厚みを持たせたいなら恥をかけ」というメッセージに共感しました。

自分もそうだったのですが、恥をかくことを嫌う傾向が多くの人にあるのではないかと思います。仕事をしていて恥をかくとは、失敗やミスや詰めの甘さを指摘されることです。

人間ミスや失敗を指摘されることが好きな人は、そう多くありません。自分のプライドや存在意義が揺らいだように感じるからです。居心地の悪さを感じて、穴があったら入りたい、姿を消してしまいたい気持ちになります。

でも、そうでもしないと人間は成長しません。向上心には火がつかないのです。二度とその失敗を繰り返さないという気持ちがないと、人間は何度でも同じ間違いを繰り返します。

恥をかくことを極端に嫌っていた自分には、余計なプライドが存在していました。他人、特に上司や先輩から見られたときに、失敗をしない、立派な自分でなければならないというプライドです。でも、だれも、そんなことを期待はしていないということに気づきました。

失敗やミスを潔く認めて恥をかき、その恥じをどう乗り越えて、自分の糧にしていくかということのほうが重要なのです。

自分が先輩になって気づいたのは、むしろ失敗しない人のほうが心配になります。

失敗やミスの怖さを知らないまま、プライドだけが肥大化していくということは、絶対に避けなければなりません。プライドがある程度肥大化した状態で失敗をすると、恥じをかかないように自己保身に走って失敗を覆い隠そうとします。これにより、自らの意識や技術は停滞して失敗を繰り返すことになるからです。

小さな失敗やミスのうちに、ちゃんと矯正してもらわなければ、いずれ大きな事故につながりかねません。特に新人のうちは、独り立ちする前にしっかりと上司や先輩からミスや失敗、甘さを指摘してもらえば、独り立ちした後の失敗を少なく、あるいは小さくすることにつながります。

医療業界では、「人はだれでも間違える」という有名な本があります。

医療安全的に重要なのは、「失敗をしない」ということよりも、「失敗をする前提で、大きな事故につながらないようにする」ことのほうが重要です。

この考え方をする上で大事なのは、失敗をして、それをみんなに周知しなければ、つまり恥をかかなければ、対策の立てようがないということです。失敗やミスを指摘されて、報告しなければ、大事故につながる失敗を予防することはできないのです。

とはいえ、いつでも恥をかける状態=ミスや失敗をしたり、指摘されたら「すいません。ありがとうございます」と言える状態にしておく、というのは誰にとってもチャレンジです。意識していないと、すぐに変なプライドが邪魔をします。

恥をかくことができるようにしておく、ということは、謙遜で誰からの指摘も受け入れられるような心の準備が常にされているということです。硬直化した思考や意識では、特に立場が下だと思っている人からの指摘は受け入れにくくなり、恥じをかくことはできません。ゆえに、成長なく停滞していくのです。常に自分は謙遜でありたいと思います。

新人の皆さんは、そろそろ配属先で任される業務も出てくるかもしれません。失敗やミスを恐れず、たくさん恥をかいてください。恥をかくことによて、成長のスピードはあがりますし、将来自分や他の人が起こしてしまう大きな事故を未然に防ぐことができるかもしれません。

それぞれの持ち場で、たくさん恥をかいていきましょう。

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