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手段の目的化という病を完璧に説明する動画を発見したのでみんなに見てほしい

この会議、何のためにやっているんだっけ?
このチェックリスト、何のためにやっているんだっけ?
この作業、意味あるんだっけ?

そんな「手段の目的化」が起こっている職場の状況を、見事に表した動画を発見したので、ぜひ皆さんに見てほしいのです。

その動画とは、ひつじのショーン「ショーンのピザ」です。

ショーンが即興で、陶芸用のろくろと窯を使ったユニークなピザを作ったら、たちまち有名になって…というストーリーです。

これを子どもと一緒に見た瞬間、これほどまでに手段の目的化という病を形にした教科書みたいな動画があったんだ!と感動しました。

目の前の作業をただこなすことだけが目的になる

当初、ショーンたちひつじは美味しいピザを作ることが目的でした。その目的を達成するために、役割分担して、機械を導入して効率化を進めます。

しかし、やがて忙しくなるにつれて、目の前の作業をただこなすことだけが、目的になっていきます。

洗濯機を改造して導入したトマトソース作成機の中に、大量のトマトを突っ込んでしまい、ホースで生地にトマトソースを載せるはずが、あらぬ方向へ。

ピザを焼くための窯に、薪がなくなってしまい、椅子や家具を壊してまで燃料にしてしまい、最終的にはお金まで燃やしてしまう。

ピザ窯はいっぱいになっていて、ピザとピザが重なっているのに窯に放り込んでしまう。

これがまさに、手段の目的化という病でです。

こうなると、

  • 他の職種や役割に迷惑がかかっても気にしない

  • ルール違反、危険なことが日常茶飯事

  • 新しいこと、変化を嫌がる

という末期症状が出てきます。

身に覚え、ありませんか?

症状がすこしでも自分や周囲に出ているようであれば、下記の言葉ワクチンの接種をお勧めします。

「作業の目的化」という病を予防する言葉ワクチン

作業の目的化を防ぐ言葉を二つ紹介します。

「そもそも、今行っていることの目的は何だろうか」
「今行っていることは、その目的を達成できているだろうか」

まずは目的に立ち返る。そのあと、目的は達成できているか、考えてみる。

ショーンの例で考えてみると…

Q.そもそも、ピザ窯にピザを入れる目的はなんだろうか。
A.おいしいピザを提供するために、適切な焼き加減で焼き上げること。
Q.ピザ窯に後半のその方法(ピザが重なっている状態)でピザを入れることで、「おいしいピザをつくること」は達成できているだろうか。
A.スピードを重視して、重なっていると生焼けになるピザが出てきて、おいしいピザを焼けないかもしれない。ピザの入れる方法を検討しよう。

笑っちゃうような間抜けな話ですが、本当に医療現場ではこういうことが起こりえます。

「会議」「チェックリスト」「レポート」「朝礼」「プロジェクト」「テストの受審」「診療報酬要件」etc…

目的を見つけることは、なかなか難しいかもしれませんが、要はすべての仕事は、他者を何とかしてハッピーにするために発生します。

誰かをハッピーにするために存在しているはずなのに、その目的が当たり前すぎて、だれも目的に立ち返らないせいで、誰かがアンハッピーになっている可能性があります。

ぜひ、この言葉ワクチンを定期的に接種して、「手段の目的化」という病を予防して、他者をハッピーにしていきたいと思います。

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