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📕『信仰』

村田沙耶香さんの作品。
他にも、「コンビニ人間」や「殺人出産」を
読んだことがあるけれど、表現がすーっと入り込んでくるから、さくさく読める印象。

今回の『信仰』は、7月8日に起きた悲痛なニュースと、タイミングがバッチリになってしまっていて、虫を知らしたかのようだったな。
もっとも、書き下ろされたのは、出来事の前だけれども。

本の題名が「信仰」なだけあって、
どの話もそれに基いたテーマで物語が描かれていた。

これを読んで、自分自身は何かを信仰しているつもりはなくても、こだわりや感覚そのものが、自分自身に染みついた思想であり、信仰であるかもしれない…と、気づいたら別の視点から考えさせられていた。

信仰と一口に言っても、様々な形があり、人によって違うし、もっといえば友だちとの会話で、意見が違うのなんてよくある話で、そんなもののように信仰に取り憑かれている人だってたくさんいるのかもしれない。

村田さんの、現実離れしているようで、実は現実にも潜んでるであろう感情や出来事が、読んでいる人をぐっと引き寄せるな〜と思いました。

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