見出し画像

好き以上推し未満のVtuberが卒業発表した翌日に声を上げて泣いた話 2

正直でいられるということ

ここで急ですが、私の昔語りをしたいと思います。

私は高校生時代、とあるMMOにハマっていました。
初心者同士で助け合ったり、手伝ってくれる上級者の方がいたり、それなりに楽しんではいたのですが、人付き合いが不得手な私は、同じゲームの新しいキャラを何度も作る、つまり知り合いがいようとも一定のレベルまで上がったらまた作り直して一から育てる、という遊び方を繰り返していました。

声をかけられギルドというサークルのようなものに加入しても馴染めず、個人的にやりとりをするような相手ができても長続きせず、結局キャラクターの作り直しはやめられませんでした。

ですがある時、ふとしたきっかけで声をかけてくれたとあるギルドでは、ありのままの自分を受け入れてもらえ、仲間として接してもらっている、という感覚を感じることができ、初めて長らく所属することができたんですね。これは、ギルドメンバーの存在は勿論、私をギルドに入れたいと思ってくれた知り合い、そしてそれを受け入れてくれたギルド長の懐の深さのおかげだったと思います。

ログインすれば名前を呼んでくれる人がいて、一緒に冒険に連れ出してくれる人がいて、プレゼントをくれる人がいて。楽しくて楽しくて、はしゃぎすぎて羽目を外し、迷惑をかけたと心配になったこともありました。それでもまた、一緒にいると楽しくなってしまうのです。そして構ってもらうたびに、みんなにも楽しんでほしいと思っている自分がいました。確実に、そこを自分の居場所だと認識した上で彼らとの時間を過ごしていたのです。思えばこれも一種のRPだったのかもしれません。

ですが私は相変わらず人間関係を築くことは苦手なままで、結局最後は家庭の事情と嘘を吐き別れのやりとりをしログアウト、ゲーム自体もサービス終了でその後に彼らと会うことはありせんでした。
しかし、私が数年間そのゲームを続けてきてきちんとお別れができたのは彼らとだけです。そして、あの時のメンバーがいたからこそ私はあれだけ楽しい時間を過ごせたのだと今でも感謝していますし、たまにふと、その時のことを思い出すのです。

冬野雪が見せてくれた世界

なぜこんな話をしたかというと、彼女とキックアスないしはALLINメンバーとのやりとりがその当時の自分とギルドメンバーとのやりとりを彷彿とさせたからです。

配信を見ているだけでも、ALLINのメンバーは心から冬野雪を歓迎し楽しませようとしていることが伝わってきますし、彼女に声をかけた当人のキックアスこと安城ことアマルさんは、かなり情を抱いて接していることが分かります。

そして何より冬野雪、勇気ちひろさん自身がそんな彼らを信頼していることがありありと伝わってくるのです。心から笑い、彼らの好意を全力で受け止め、無線で楽しそうに会話する姿は、まるで子供のように無邪気で可愛らしく、この人は自分の居場所を見つけることができたのだと感じさせてくれるのです。

勇気ちひろさんの魅力

正直、勇気ちひろさんはこの出会いがなくてもそれなりにゲームを楽しめたでしょうし、また別の道を見つけられたと思います。

でも、この出会いがあったからこそ生まれたストーリーがあって、私はそれに強く惹き込まれ、彼女の配信を心待ちにするようになったのです。そのような人が、他にもたくさんいるのではないでしょうか。そこに、真正面から人と向き合う勇気ちひろというライバーのパワーを、底力を感じずにはいられませんでした。

冬野雪に対する本当の気持ち

しかし私は皆さんのように距離を保って観測できていたかというとそうではなく、おそらくある部分において彼女と自分と重ね、冬野雪という存在に理想と希望を抱いていたのだと思います。幾許かの羨望もあるかもしれません。彼女の、真っ直ぐで楽しいことに全力で、周りから愛される姿に完全に感化されていました。だから余計、それが終わってしまうことがショックだったのです。

推しとは、気づいたらできているもの

ここまで書いて気づいたのですが、私は冬野雪という存在を推していたのだと思います。定義なんて曖昧ですが、2週間前、彼女の存在が確実に私の世界の中心に現れました。

今後、彼女のようなキャラクターとまた出会えるかは分かりません。今回のような出会いに立ち会えるかも分かりません。

ただただ今は彼女のことを、真っ直ぐで、人から愛される力を持った私の推しです、と言うことしかできません。

これからの話

最後に、ALLINのメンバーからは最後まで楽しもうとしている様子が痛いほど伝わってきます。だから私は、彼女たちの結末を見届けられることがとても楽しみです。

残り1ヶ月半、彼女はどのようなストーリーを私たちに見せてくれるのでしょうか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?