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Reflection

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2019年、約半年間「ままごとハウス」管理人およびレジデントアーティストとして小豆島に滞在している中村桃子による、島を舞台とした掌編小説集。
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2019年7月の記事一覧

【掌編小説|Reflection】はじめてのぼうけん

【掌編小説|Reflection】はじめてのぼうけん

 小学校にあがったから、おれは、初めてひとりでさんぽに出かけた。こないだ買ってもらったばかりの青くてかっこいい腕時計をつけて、帽子をかぶって、お母さんにいってきますをした。お母さんは「気をつけてな」と言って水筒を持たせてくれた。
 おうちのまわりのいつも歩いてるところも、ひとりだと、ちょっとどきどきする。空も海もおれの腕時計みたいにきれいな青い色で、ぼうけんびよりだ。

 おれはとりあえず運動公園

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【掌編小説|Reflection】ただいま

【掌編小説|Reflection】ただいま

 ゴールデンウィークが終わったばかりだった。
 既に多くの人が日常に戻ったあとの街は人気もまばらで、しんとしていた。連休であろうがなかろうが多くの人が寝静まる時間帯に出歩いているから物音が少ないのも当然ではあるのだけれど、五月に入って数日間の賑やかさを思えば、静けさが際立つ夜なのは間違いなかった。キャリーケースを引く音だけが少しうるさかった。

 深夜一時発のフェリー。乗るのは初めてじゃないけれど

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