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テトラコルド(古代ギリシア旋法②)

こんにちは!ももんがです。

前回は、古代ギリシア旋法の素材となる
テトラコルドについてお話ししましたね。

↓前回の記事です。
よろしければご覧ください♪


では、テトラコルドはどのようにして
古代ギリシア旋法になったのでしょう?


そもそも、
テトラコルド4音で構成されていたのは

古代ギリシアで使われていた
リラキタラと呼ばれる弦楽器
4弦だったため、と言われております。

リラを持つアポロン
Author : Fingalo
キタラを持つアポロン

※アポロンとはギリシア神話に登場する男神


しかし、キタラの数は
時代とともに増え、最終的に15弦になったため、の数も増やす必要がありました。


そこで、複数のテトラコルドを連結させて
の数を増やしました。

ディアトノンテトラコルド
2つ連結させた音階

このように2つのテトラコルドを並べると
オクターヴ音階が出来上がります。


このテトラコルドの結合には2つの方法がありました。

一方のテトラコルド最後の音
他方のテトラコルド最初の音でもある場合の
「接合型」

二つのテトラコルドの間に1全音ある場合の
「分離型」


この接合型分離型を1つおきに結合させた
A(ラ)から始まるディアトノン全音類)の15音の音列

大完全音組織という名がつけられました。

大完全音組織

(ディアトノンなどのテトラコルドの種類は前回のブログにて詳しくご説明しておりますので、よろしければそちらもご覧ください☺️)

テトラコルド外側の音固定音であり、
全音符で示しております。

テトラコルド内側の音
黒い音符で示しており、
4分音類半音類を作るために音高を変えることが出来ました♪


上記の図に書かれているのはテトラコルドの名称であり、
それぞれ4音テトラコルドの位置に従って名前がつけられております。

末端音の」を表すヒュペルボライオーン
分離音の」を表すディエゼウグメノーン
中央音の」を表すメソーン
最高音の」を表すヒュパトーン

1番低い音であるはずのテトラコルド
最高音の」と言う意味のヒュパトーンであることに
疑問を感じる方が多いのではないかと思いますが、

おそらく、これらのを発する
奏者の体からもっとも遠いところにあったことから
その名が付けられたとされております♪


そして、最低音A音)は
テトラコルドの構造の外にあるため、

追加された音」を表すプロスランバノメノス

と呼ばれておりました。


大完全音組織
の他にも、
3つテトラコルドから成る

小完全音組織という音列もありました。

小完全音組織


これは、A音オクターヴから成る8度に、
接合音の」の意味を表すシュネーンメソーン
と呼ばれるテトラコルドを付け加えたものです。


古代ギリシアでは、この大完全音組織から
1オクターヴ抜き出した
主に7つの旋法を用いたそうです♪

さて、
実際に使われた古代ギリシア旋法は
どのようなものだったのでしょう?


次回は古代ギリシアの旋法③7つの旋法について書いていこうと思います♪

また読んでくださると嬉しいです😊


最後までお読みいただき、
ありがとうございました💕

2023.05.21. ももんがの気まま

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