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オーディション番組が苦手だった私が虹プロにハマったので感想を書く(その1)

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「デビューする人数は、9人です」


深夜3時、私はPCの画面を見ながら思わず「うわっ…」と声を上げた。
オーディション番組の中で、さっきまで光輝いていた彼女たちの顔が一瞬にして曇った。

2019年夏からスタートした韓国の大手芸能事務所JYPエンターテインメントとSony Musicの合同オーディション「nizi project(通称虹プロ)」。TWICEや2PMなどのアイドルを生み出したJYPが日本発かつ世界で戦えるアイドルを選出するというオーディション企画だ。その最終話が先日配信され、最終審査に残った12名のうち9名が「NiZiU」としてデビューすることが決まった。

もともと私はオーディション番組は苦手な方だ。理由は、「見ている自分も心がえぐられるから。」、そして「のめり込みすぎて、感情のコントロールが付かなくなるから。」。

IZ*ONEが生まれたProduce48、TWICEが生まれたSIXTEENも結果が分かった上で視聴したくらいの私が、なぜ虹プロだけは見ることができたのか。

今回のnoteはこの「虹プロ」の感想(視聴し始めた第2シーズンを中心に)を述べたいと思う。なお、私はアイドルが好きだが、そこまで詳しいわけではない(いわゆるミーハー気質)し、ピックアップしないメンバーもいるかもしれないが、そこはご容赦いただきたい。


第1ミッション(個人バトル)

プロデューサーであるJ.Y.Park(以下Park氏)は、虹プロ第2シーズンのキーワードを「成長」と設定した。

多くの練習生(ここでいうオーディション参加者)は「第1シーズンの東京合宿とは異なる一面をPark氏に見せたい」と張り切り、第1ステージの個人順位決定に臨んだ。この段階で「驚くべき成長」や「新たな一面」を見せた子も入れば、「何も変わっていない」「残念です」と酷評される子もいた。

個人的に第1ミッションで一番目を奪われたのが、リクマヤだ。ステージが終わったあと、思わずブラボー!と思わず拍手をしたのが、この2名だった(圧倒的エースのマコやミイヒは殿堂入りなので除外する)。


リクが披露したJ.Y.Parkの楽曲「Who's your mama?」。あの難しいダンスを踊りながら、ブレの無い正確な歌声を出すというのは並大抵ではない。私も会社のバンドでボーカルを務めており、ライブ中に飛んだり跳ねたりしながら歌うときがあるのだが、調子に乗ると1分で息切れを起こすし、歌声も確実にブレ、最後にはマラソンを走った後くらい苦しくなる。歌いながら踊るのは、簡単そうに見えて本当に難しいのだ。

だからこそ、リクがあの緊張感の中で自信に満ち溢れた歌声を踊りながら披露するまでのレベルに達したことに、私は感動した。(上記YouTubeでは0:45からスタート)

ちなみにこの第1ミッションで、ステージ後に観客席(多分トレーナー)から「hooooo!!!!!」と唯一大きな拍手をもらっていたのはリクだけだ。


Miss Aの「TOUCH」を披露したマヤ。Park氏からも「曲と雰囲気が非常に合っている」と言われていた。マヤは虹プロメンバーの中でNo.1と言われるほどの表現力の持ち主。楽曲のイントロで斜め下を向きながら半回転するシーンがあるのだが、この顔の角度が哀愁が漂わせ、非常に美しいシーンとなっている。彼女を季節で表すなら、まさに「秋」だ。
彼女は自分の短所(動きが小さい)を克服するために体幹トレーニングを重点的に行った。その結果、ダンスのラインに磨きがかかり、更なる美しさを発揮することができた。(上記YouTubeでは16:45からスタート)


第2ミッション(チームバトル)

4つのチームに分かれてのチームバトルが行われた第2ミッション。日本語(ニナチーム、リクチーム)と韓国語(マコチーム、ミイヒチーム)で歌うチームに分かれたが、この時点で私は勝敗が見えた気がした。結果的に韓国語チームの圧倒的な強さは、私の予想を遥かに上回るものとなった。

その中でも、TWICEのDance The Night Awayを披露したニナチームで一際輝いていたアカリと、ミイヒチームでラップを担当したリマに注目したい。


アカリは第1ミッションで13位という結果を突きつけられた。虹プロでは、2回13位となったものは強制的に脱落となる。しかもproject前に入院、練習中には肉離れになるなど、体力面で心配されることが多かった。
しかし、最初の歌い出しパート「You and me in the moonlight♪」を歌い始めた瞬間、あの13位で涙した彼女はもうどこにもいなかった。そしてこのTWICEの楽曲が彼女の本来持つアイドルの素質を存分に引き出すこととなった。原石が光り輝き始める瞬間を見て、思わず鳥肌が立つ。これは天使だ…。彼女の背中に羽が見える…!気づけば、彼女ばかり目で追いかけていた。もちろんPark氏も絶賛し、13位から5位へ急上昇。この第2ミッションの「成長」を象徴する子だと思う。(上記YouTubeでは0:32からスタート)


一方、リマは第1ミッションで個人評価5位という好成績を収めた。第2ミッションでは、NobodyでPark氏の心を見事射抜き(むしろ溶けていた)、1位になったミイヒとビジュアルNo.1のアヤカがいるチームに入る。3人に与えられた課題曲はI.O.Iの「Very Very Very」だ。「ノムノムノム」と「チャクチャクチャク」が頭から離れなくなるキャッチーでキュートな曲だが、本来11人でやるところを、今回はたった3人でやる。

ここでリマは通常2人でやるラップパートを1人で成し遂げた。あの迫力は虹プロのラップ担当を確固たるものにし、「ラップはリマがいるなら大丈夫!」という安心感を生み出した。きっとここが彼女にとっての分岐点になったと思う。にしても、彼女の肺活量は一体どうなっているのだろうか…。息継ぎする間もないあの鳥肌もののラップは、是非動画で見てほしい。(上記YouTubeでは17:37からスタート)


「また見たくなる魅力」

上記4名のステージに共通して言えることは
「また見たくなる魅力」を持っていることだと思う。

何回食べても美味しい料理があるのと同じように、ダンスや歌が最高レベルのステージは、何回でも見たくなる。見ていると爽快な気分になるし、そして私たちを幸せな気分にさせてくれるのだ。私自身、この上記4名のステージ動画は何回もリピートしてしまう。やはり胸を打たれるものがあるのだ。

この「何度も見に行きたくなってしまう魅力」を持っていることは、アイドルとして非常に重要な要素だと思う。デビュー後、彼女たちはファンと会う機会が増える。「彼女たちに会いたい!」と思われ続けるためには、ステージで新たな魅力的な姿を見せる=変化し続けなければいけない、のだ。


色々語っていたら、文字数がえらいことになってしまったので、今日はここまでとさせていただく。

次回は第3ミッション、最終ミッションで感じたことを書こうと思う。ここまで読んでくださった方、ありがとうございました。


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