見出し画像

平塚美術館 ダンボール物語

先日セロハンテープアートを見てきた。
ときたら次はダンボールか。とばかり、
平塚美術館で開催されている企画展
玉田多紀さんのダンボール物語を
見に行ってきた。

セロハンテープアートでは、
子供心に、セロハンテープで心ゆくまで遊びたい。
という願望を持っていた私は、
気持ちはわからないでもない。
でもここまで情熱がかけられるのか!と正直驚いた。

そして段ボールに至っては、もはや、
心ゆくまで遊びたいという願望すらなかったので
そこに情熱がかけられるというのはもう驚異に感じ、
これは只事ではないので見に行かねばならぬ。
とよくわからない使命感に駆られていた。

そして結論から言うと、
もはや、私の想像するダンボールの領域を
はるかに超えていた。

見に行く前、私は、何かダンボールと聞いて、
勝手にカクカクしたシャープなものを想像していた。
だから作品を見て一目で、その曲線美に感動した。
え?これダンボールから作っているの?という驚きと共に。

もはや、ダンボールとは言えない素材となったその作品は、
柔らかい表情で、そしてクスッとちょっと笑いたくなるような、
そんなシーンまでとらえていて、
実に表情豊かでそこに存在していた。
表情豊かなダンボール!
いや、もうダンボールは関係ないのかもしれない。
会場中に楽しい雰囲気が溢れていたのだ。

子供たちも嬉しそうにみていて、
ああ、これは人を幸せにする展示だなあ。
そう思った。

何より、こんなに表情豊かに作るには、
きっと日常の心の動きを丁寧に観察しているんだろうなあ
と思わされた作品。
退屈な毎日も、よーく観察したら、楽しいことが隠れているかも。
そう思わせてくれた、作品だった。

ちょっと疲れたなー、なんて思っている人が、
肩肘を張らずに気分転換に行くといいかもしれない。
平塚美術館は、混雑もしておらず、
穏やで和やかな空間に満ちていた。
ダンボール物語は、2023年9月10日まで。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?