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おやき

出会った時に何となく心躍るもの。
そんなものにおやきがある。
もっと美味。そう思うものは正直、
たくさんあると思う。
でも、心躍るという表現がしっくりくるのは
なぜかおやきだったりする。

地方色が強いからなのだろうか。
旅先で出会った時の高揚感。
長野にやってきた!そんな気持ち、
それを体が覚えているのかもしれない。
だから、たとえそれが旅先でなくても
近所で偶然発見したりしても、
おやきが旅先の気分を運んでくれるのかもしれない。
あん饅では得られないこの高揚感。

コロナで旅に出れなくなった時、
ふと、家で作ってみたらどうだろう。
そう思ったのも、なぜかおやきだった。
冷静に考えてみると、
家庭料理だったであろうから、
家で作ってもいい。

そんな好奇心で作ってみるのも案外楽しかった。
楽しかったのは、
多分中身の選択肢を色々楽しめることも
あったかも知れない。
そう、家にあるお惣菜みたいなもので
しっくりつくれる。
きんぴら、なす、かぼちゃ、そしてりんごカスタード、
気楽にいろいろ包んでみる。
で、何を包んであるのかわからなくなって
結果、ロシアンルーレット的な気持ちに
なるのだけれども。
何が入っていても美味しい。

気楽に旅情緒を体感したい。
そんな時に思い出しているのが、
私にとってのおやきなのかもしれない。
 
 

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