9 瑠璃色の星の女神の祈り
自然災害で命を落としてしまった子供達に あるいは争いに巻き込まれて親を亡くしたり自分が傷つけられたりして 生きる術がわからず途方にくれている世界中の子ども達に捧ぐ
何もできなかった
あの時 あの場所にあったのは
どうしようもないほどの無力さと
底知れぬ程の喪失感だけだった
諦めきれない突然の離別に
苦しむ人達の流す涙はいつも血の色をしている
深くえぐられてしまった心の傷口からは
やり場のない怒りと悲嘆と哀惜とが液体のように
ドクドクと流れ続けている
それなのに
その人達の傷ついた心に寄り添う術を誰も知らない
わかっているのは
苦しみも悲しみも 消し去ることなどできないという事実だけ
”祈り” の届く日が来るのだろうか
わからない
それでも 人は祈らずにはいられない
どこかに きっと 光があると 信じたいから
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