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ダメ母のブレイクスルー体験

この前の子供とのすったもんだ
小二男児の長男が学校から帰ってきた時の話
(玄関にて)
私「おかえりー。今日は習い事の日だよ」

子の顔色が一気に変わって

子「やだ 絶対行かない
  友達と遊ぶ約束したから 絶対遊び行く」
私「えー でも毎週○曜日は習い事の日だよね」
子「やだ やだ 絶対遊び行くから!」(泣)
私「そっか 友達と遊び行きたいか。どうしても行かない?」
子「うん、絶っっ対やだ!!みんな行っちゃう」
私「そうだね。じゃあお家に上がってランドセル置こう。」
 ー部屋へ上がるー
子「あーもう、お腹すいた。じゃあお菓子くれたら行ってもいいよ。」
私「(おっ、よしよし)お菓子何がいい?」
子「・・・やっぱりやだ!行かねーわ。」
私(ズドーン・・・闇)
 ー父も入ってくるー
夫「どうしたん?」
私「今日は習い事の日だけど、どうしても友達と遊びに行きたいんだって」夫「あーやだよなーわかるわ。」
母「・・・わかるよね。ママも小さい頃どうしてもお休みしたい日あった   な。
  行かない選択をするのは良いよ。
  でも、行かないって決めたら電話して
  お休みしますって伝えないと先生心配するけど
  お休みしますの電話できる?」
子「・・(泣)やだーー!絶対やだーー!!もう遊び行くから!(怒)」

玄関から逃げる様に出て行ってしまった。

この会話の最中、2種類の私が葛藤していた。
その1は、
『えー、この月謝無駄になるんかい!嘘でしょー!勘弁してよ。』
その2は、
『月謝は置いておいて、まずこの直球ストレートな意思・意見を尊重すべ  き。
 ここで尊重しなくては、正直な意見を伝えても、大人の都合でかき消され るという経験になってしまうぞ。』
この2種類の私が葛藤していた。

でも、その1の私を一瞬で放棄したくなる瞬間があった。
夫が入ってきて、「あーわかるわ」と一言だけ言った時にハッとした。
ブレイクスルーの瞬間。

私も子供の時に同じ気持ちになった事があったから、よく分かっていた。

夫よ、ありがとう。
ちょうどいいタイミングで入ってきて、
さらっと子供に同意してくれて。

自分の意思とは逆にその教室へ連れて行かれたとしても
その日は何の学びにもならない。先生の話なんか入ってこない。

"今日はどうしても友達と遊びたいんだ!"の気持ちから
(親も葛藤している事をきっと悟りつつ、、)
"だから習い事は休む"の発言に至るまでの彼の意思・意見を尊重する事は
とても納得がいった。
親としてではなく、一人の人として。

さて、子供が気になり、今の母の気持ちを伝えたいなと思って公園を見に行くと、逃げてしまった。
先生に電話しなさいと厳しく言われると思ったのか。
ダメな母。日頃のボロが出ている。
一緒に遊んでいた友達に、「ママは帰ったよ。怒っていないから4:30になったら帰ってきてね、と伝えておいて」と言ってその場を去った。

帰宅しながら、習い事の先生に経緯を電話すると、
「先生怒ってないからねという事と、
 この前、作ってくれた作品の写真を教室に貼ったら、
 他の子がすごいって言ってくれてたよ。だからその写真見に来てね。
 と伝えておいてくださいね。」
と言ってもらった。素敵な先生だ。

その後、数分後ーー
インターホンが鳴り、ドアを開けると
なんと息子が帰って来たではないか。

子「ただいまー。ママさっきごめんね。習い事行こう?」

私は、ただただ感動した。
抱きしめた。

この子は、自分の意思と母のややこしい意思との狭間で揺れながら
気持ちに折り合いをつけて、戻って来たのだ。
すごく高度なやり取りである。
私より大人である。

私の子育ては習い事に行かせる事が目的ではない。
これがよく言う手段が目的化しているってやつだな。

すぐに教室へ電話して、習い事へ向かう私たち親子の足取りは軽い。
この日は、大事な体験となった日。
ダメ母がブレイクスルーした日。