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The Sword Story

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はなまるさんの『【劇場版ヴァサラ戦記】FILM:SWORD妖刀と呪いの始祖』(https://note.com/hanamaru_8700/n/n751ca4a946c8)のスピ…
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創作キャラ : クレイ・ライマ & ルフ・タダンラシュ・ネイトストン

創作キャラ : クレイ・ライマ & ルフ・タダンラシュ・ネイトストン

呪いの剣の最初の持ち主 : クレイ・ライマ

 液体状の種族。水が意志と知性を持ったようなもので、気体・液体・固体とどの状態にもなれ、固体の際には硬さを自由に変えられる。体質上、傷はすぐ塞がるが、痛みや苦しみは感じる。

年齢 : 非常に長寿の種族でおそらく千歳以上(自分でも覚えていない)

性別 : 無性(男体をとっている)

身長 :178cm

一人称 : 俺
二人称 : お前、お前さん

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The story of the first owner

The story of the first owner

クレイ・ライマ&翠玉

〜おい、起きないか。

威圧感のある声が響いて、男は目を覚ました。

「…え、ナナちゃん、今何時?」
隣に寝ている女性に声をかけると、
「だから私の名前はナナじゃなくてナーナーだって」
文句を言いながらも時計を見てくれた。
「もうすぐ10時半。そういや11時から仕事じゃなかったの?」
リン・ナーナーは答えると、またコテンと枕に頭を置いた。
「まじか。九時半には起きるつもり

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The Sword Story〜目次

The Sword Story〜目次

(ルフ・タダンラシュ・ネイトストン短剣デザイン:宗サクジロー様)

剣と人が関わる物語。

1 剣と研究者

昔の女子大生〜ヘレナ=レイナ・ルークラフト 

2 剣と大学教諭

昔の大学教諭〜トリニティ・カワード

3 剣と大学生

昔の大学生〜コーデル・クロウフォード・スペディング

4 剣と大地の民族

かつての剣の持ち主〜テオ・クィケ=ニアト

5 剣と少し昔のこと

→ The sword

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The Swor Thed Story1

The Swor Thed Story1

Edition P- Helena=Rayna・Lucraft

 流域面積が世界を何周もするという巨大な川に沿うようにある、世界の酸素の五分の一を生産し消費する森。

 日焼けは火傷なんだとわかる強い陽光とそれを少し収縮させる木陰。辺りが日暮れのように暗くなる時は雨が降っていることを知らせる水の香りが立つ。頭上を厚く覆う葉が少しずつ薄くなり光が漏れ出して来ると、ついにと喜び勇んで木々をかき分ける

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The Sword Story2

The Sword Story2

Edition P- Trinity Coward

 大学教授トリニティ・カワードの自宅には埃を被った短剣がある。
 ヘレナと見ていた時は黄金が輝き宝石が埋め込まれており、持ち手も宝飾品だったはずなのだが、今、どれだけ埃を払っても水拭きをしても、こびりついた土のような埃がとれてくれない。

 ヘレナとトリニティは、協力して論文を書いていた。
 ヘレナは何度か熱帯雨林に足を運び、今までの調査記録や

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The Sword Story3

The Sword Story3

Edition P- Cordell・Crawford・Spedding

 短剣はどこにあるんだ。
コーデルは思いつく限りの場所を探した。大学はもちろん隅々まで探したし、ヘレナの実家にも行った。カワード教諭のゼミ室に行った時には先が少し上向いた特徴的な短剣を見つけてこれはと思ったが、こびりつく泥や錆は年季が入っていて、ヘレナが研究を続けていた数週間前には宝飾品で飾り付けられ、持ち手が宝石だったと

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The Sword Story4

The Sword Story4

Edition O- Teo・Quiqe=Nieto

 大河沿いの土地を少しずつ切り開いて出来た国。そこに住む単一民族の国民は、精神性を尊重する伝統文化を大事に生きてきた。
 彼らにとっての神は自分達が少しずつ切り開く土地そのものだったので、国民が住む場所と他国と商取引をする場所は厳密に分けられており、国民が外に仕事に行った場合にも、決められた場所で数日過ごした後しか住居に戻れなかった。他国から

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The Sword Story5

The Sword Story5

Edition - C

 自宅に分厚い郵便物が届いたのは、ヘレナが行方不明になった数週間後のことだ。
細部まで仕上げられ提出の形式もきっちり整った論文が、その中身だった。
 一緒に入っていた手紙には、残された剣はその論文の起点になっている短剣で間違いないことと、同じ論文を外国の大学にも送ったことが書いてあり、論文はヘレナとトリニティの共同研究でありながら、筆頭研究者はトリニティの名前にしてあった

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