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プロレスリングノア動画【DDTuniverse】おすすめ4

番外編で止まっていたのでこちらの続きです。stay home週間は残念ながら継続ですので、プロレスファンは是非ともこちらを見てみてください。

今回のおすすめは番外編で触れた潮崎藤田戦と同じ動画から閲覧できる小川原田戦です。

https://www.ddtpro.com/universe/videos/8250

同じ動画の紹介になってしまうのが心苦しいですが、潮崎藤田とは違った意味で味がある無観客試合だったので、紹介させていただきます(できれば興毎じゃなくて試合毎に動画区切ってくれると再生しやすいんですよね…)。

53歳にしてGHCjr初戴冠の小川良成。初防衛戦の相手はグローバルjrリーグを制した原田大輔。戻った時計の針を前に進めるかというのが試合の争点です。

まず見どころは試合前。チャンピオンベルト返還時に小川が原田に「IPW(小川の所持するベルト)賭けないなら試合やらねえぞ」とダダをこねます。この辺の口頭でのやりとりは観客を入れた状況だとなかなか伝わりづらいですが、無観客試合だからこそレスラーの言葉も通りやすく、観客に伝わりますね。

※原田はIPW王者。そのため小川は原田に対して「シングル王者なんだから自分の持っているタイトルを賭けろ」と挑発していました。しかし原田は「この試合はGHJr王者とグローバルjr覇者の対決であり、そこにIPWを賭けると戦いの焦点がボヤける」という意思でダブルタイトル戦にならなかったという前段があります。

試合は小川が原田の左腕を攻めつつ常にフォールを狙う、原田は得意のエルボー狙い。タイプが異なる選手同士の試合です。

全体として試合の流れを掴んでいたのは小川です。腕狙いをしつつフォールを狙うというのは、「あーこれが目的だったのね」と最後の展開で答え合わせができる形でした。

一方原田は流行りのハイフライヤー系ではなく、わりとオーソドックス型。飛び技へも対応できますが、エルボーやジャーマンが武器でどちらかというとパワーが長所ですかね。昨年は雪崩式ジャーマンスープレックス「ホールド」という珍しい技を出してます。小川の戦法との噛み合わせはあまり良い方ではありません。ガチガチに勝ちに行くなら小川のやり方に付き合わない方がよいですね。

しかし原田は自分から小川ワールドに足を踏み入れたように感じました。それは小川がよく言う「今の選手には技術が無い」という発言に対抗してのことかもしれません。結果的に序盤は静かなテクニックの攻防となり、無観客試合だからこそ観客全員が目の前でクラシカルな展開を見ることができました。

中盤以降は原田も打撃とスープレックスを活かして小川を押していきます。しかし原田に大技が出るたびに、小川丸め込みで3カウントを狙い跳ね返すという流れが最後まで続く形になりました。

近年のjrの試合はハイフライヤー同士が高度な飛び技を応酬するという展開が多く、「飛び技の派手さで観客の目を惹き付ける」という部分もあります。しかし派手な技は、選手が観客の声援に押されて繰り出すからこそ活きます。無観客で高度な技を連発しても少し寂しさを感じてしまいます。

この試合は決して派手な技は多くありません。場外への飛び技もありましたが、現代で言えば特別難度の高い技が出たわけではありません。ですが小川が「スキあらば丸め込み」という試合の流れを作ったからこそ、無観客試合ならではの緊張感と相まって、目が離せない試合となりました。観客含めて小川ワールドに翻弄された形ですね。

潮崎藤田とは違った意味で無観客という状況を活かしたのが小川原田の試合でした。潮崎藤田を見たのならぜひこちらの試合も見て、無観客試合という問いかけに対してのまた違った解答を体感して頂きたいです。

できたらこちらの小川の話もご覧ください。

プロレスリング・ノアの最新情報はこちら

https://twitter.com/noah_ghc

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