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N-1 VICTORYの私的な見どころ〜領域争い〜

※トップ画像は@shun064さんの作品です。

さて。いよいよプロレスリング・ノアのシングルNo1決定戦N-1 VICTORYが9月12日から開幕します。

今回はGHCヘビー級王者の丸藤正道が欠場となり、優勝者が10.10大阪で丸藤正道に挑戦する形となります。となると一見次期挑戦者決定戦的な要素が強いと思われがちです。しかし私は9.6の拳王の発言を見て、単なる次期挑戦者決定戦ではない見どころがあると感じました。※具体的な発言はこちらです。

名指しこそしておりませんがこれは、己の試合を作品と称する武藤敬司や、総合格闘技経験者の桜庭和志、藤田和之、船木誠勝あたりへの宣戦布告ともとれます。俺の試合はノアの試合はお前らに負けない。そんな印象です。

今年のN-1にはGHCヘビー級挑戦権が賭けられており、勝敗はとても大事です。しかし今年は個性豊かな選手が多数エントリーされています。単なる勝敗だけでなく、今年は選手同士のプロレス観のぶつかり合い=領域のせめぎあいに注目したくなりました。試合に勝つだけではなく、相手の存在感を超えることができるか?そんな視点で各ブロックを見ていきたいと思います。


Aブロック

言わずもがな領域争いの核となるのは武藤敬司でしょう。GHCヘビー級のベルトこそ失いましたが、未だにノアで存在感を強く示しています。その武藤の領域に杉浦貴、清宮海斗、征矢学がどうやって挑むのか?武藤の世界に乗っかった上で自分なりの色を出すのか?それとも自分の色で武藤を消すのか?注目は9.26の武藤VS清宮です。武藤とムタ両方と試合をした清宮が、その経験を活かしてどうやって武藤の領域を脅かすか?そこがとても興味深いです。

Bブロック

拳王が「ノアの戦い」を見せつけた上で勝ち上がることができるか?ある1名を除けば比較的、拳王の試合をやりやすい相手が並んでいます。それでも拳王の領域に乗った上でそれ以上を出せそうな大ベテラン望月成晃。そして負傷欠場からの復帰後に調子を上げている稲葉大樹。そこに唯一異なる世界を持つケンドー・カシンが混ざります。拳王はGHCナショナル王座戦でカシンと一度対戦しましたが、彼の色を完全に消すことはできませんでした。その意味でも9.12の試合で今度こそ拳王がカシンを消すことができるか?ここは非常に注目したいとことです。

Cブロック

領域のせめぎあいが最も激しそうなブロックです。いわゆる純プロレス枠の田中将斗鈴木鼓太郎。格闘技枠の桜庭和志中でも一番注目はそれらすべての狭間に生息する中嶋勝彦でしょう。N-1を選手同士の領域争いと捉えるならば、どんな相手にも併せることができる&勝敗度外視しても最終的に自分の試合にする。そんな中嶋の良さが最も活きるのがこのCブロックですね。中嶋絡みのカードは全部オススメですが、私は9.26の桜庭和志戦が気になります。拳王の言った「ノアの戦いは総合格闘技にも負けない」という言葉。それを体現するに相応しいのがこの試合でしょう。桜庭が中嶋を飲み込むのか?それとも中嶋がそれを受け止めた上で自分の世界を作るのか?

Dブロック

マサ北宮、船木誠勝、齋藤彰俊。彼らが野獣藤田和之をどう料理するのか?この一点にかかっていると思います。ノアに本格参戦して以降、藤田は潮崎と杉浦にしか敗れていません。その藤田をどうやって超えるのか?それは勝敗だけではなく、藤田の存在を消せるのか?という部分も含まれます。その視点で見ると最も楽しみなのが9.12藤田和之VSマサ北宮です。6月の金剛離脱以降好調を維持しているマサ北宮。清宮とGHCタッグも戴冠しており、勢い十分。体の強いマサ北宮であれば、藤田和之の領域に両足を踏み入れて、その上で勝利も期待できるかも。いやそれを藤田が正面から叩き潰すか?いずれせよ激しいぶつかり合いが予想されます。

そして準決勝→決勝は…

これは予想というか願望です。やはり9.6の拳王の発言がとても私に響いています。ノアの戦いは総合格闘技も超える、作品やアートじゃない。これを準決勝での藤田超え、決勝戦での武藤超えで拳王に実現してもらいたい!もしくは盟友中嶋による準決勝で武藤超え、決勝で藤田超え。このどちらかを期待して9.12開幕のN-1 VICTORYを追いかけていきたいです!

ちなみに今年のN-1 VICTORYは全試合ライブ配信です!


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