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朝の10分間

数年前まで、男女差というものがかなり大きかった気がするのは自分だけだろうか。
医学部受験の「男子に下駄」も最近の糾弾である。女子を蔑ろにすることが慣例化されていた時代は過去のものになりつつある。
今や中高生の制服だって女子がスラックスを穿くのも珍しいことではない。
何より女性を鑑賞物として扱う風潮が減ってきたように感じるのは令和のいいところではないだろうか。

そう顕著に感じるのは欠かさず見ている「テレビ体操」である。
NHKで放送されている6:25から10分間の体操タイム。
始まりは姉妹旅行の時に長姉が「毎日やっとるんだわ」とテレビをつけ「あんたもやりゃあ」と言ったことであった。
当初は朝の忙しい時間帯に体操なんかできるんかいな。と懐疑的であったが意外になんとかなった。人間なんでもやればできる。
独自の体操が7分、後半ラジオ体操3分間というメニューである。
そこでお手本となる体操をしてくれている5名の方、それがかつては全て女性であった。
しかも、レオタード。
そんな格好でラジオ体操する輩は実際いない。まぁ体操服にブルマの方が危険な香りがしなくもないが。しかしレオタード。新体操ならともかく何故ここで肌の露出の多いレオタードなのか。
恐らくは視聴者への配慮だと私は思う。若い女性が肌も顕に体操をするという構図(実際は肌色のタイツを身につけているのだろうから少し違うのだろうけど)を楽しんでくれ。
こうして文章にするとマジで気持ち悪いな。

それがある時、短パンとTシャツに変わった。
とはいえ短パンはホットパンツというのか大変短い丈の短パンである。
足だけはまだ鑑賞させたいのかと微妙な気持ちになりながらも上半身は半袖になったので同性の感情としては少し溜飲が下がる。
またしばらくして、女性ばかりだったアシスタントさんに男性が加入した。
これはかなり画期的であった。
男性はTシャツにハーフパンツ、黒いスパッツという出で立ちだ。
画面上、ホットパンツ姿の女性との統一感がないもののこれで一気に男女平等が近づいた。
そしてその後、全員がTシャツ・ハーフパンツ・スパッツとなって現在に至る。

三年ほどで番組の雰囲気はガラリと変わった。
勿論、こうして三年間できる限り続けているこの体操のおかげか私も健康を損なうことなく過ごせている。

体型はガラリと変わったりはしないけれど。


#習慣にしていること

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