考え方で地獄にも天国にもなる。ジョンミルトン『失楽園』より
みなさん、こんにちは。
夏をどのように過ごされていますか?
沖縄は真夏真っ只中で、外にでるだけでも体力をつかうので、自宅でおとなしくしていることが多いです。
そんな中、ジョンミルトンの本『失楽園』を読み始めました。昨日、執行草舟氏のYouTubeチャンネルで、執行氏が本物の読書の方法を『失楽園』をとおして熱く語っていたため、読みはじめたのです。
『失楽園』という同じタイトルで日本の小説の不倫話がはやったこともあり、恋の話かと思っていました。
しかし、ジョンミルトンの『失楽園』は、17世紀に真のキリスト教徒がかいた魂の書であり、ダンテの『神曲』にならぶ大叙事詩で、現代人が失った何かを感じることができる書物だと知りました。
実際に読み始めると、第一章から感動できる一文に出逢うことができました。
それは
幸せな国として知られるデンマークと縁があって生活して以来、幸せとは何かを考えつづけ生きてきました。
結論としてたどり着いたのは、幸せとは感じるもので、一人一人の心の持ち方であるということです。
今日読み始めた『失楽園』の「心自身が心の住家で、それ自体地獄ともなし、天界を地獄ともなす」と相通じるものがあります。
北欧のデンマークは、医療費・学費が無料、教育も良い。またデザインも優れていて、家具や建物がおしゃれで洗練されている。だから人々は幸せにくらせるから幸せなのだと信じていました。
しかしクロアチアを旅したときに、セルビアとと内戦を終えたばかりで経済的には決して豊かとはいえない状況にもかかわらず、クロアチアで出会う人々はみな明るく、喜びに満ちているのを感じました。
「どうしてみんな明るいのか?」とクロアチア人女性に尋ねると、
「長い間、内戦が続いたから、戦争がないだけで幸せなんだ」
というこの言葉は私の心に強く印象に残っています。
戦後の高度成長期にうまれた私は、戦争のことは祖父や祖母の話からしかきいたことはありませんでした。実際に日本の敗戦直後も貧しかったけれども、喜びにみちていたのではないかと感じたのでした。
裕福な時代に生まれたにもかかわらず、不平不満をいって日本が嫌でデンマークにいきました。
デンマークは日本よりも住みやすい国だと感じましたが、マイナス面をみつけては不満を漏らしたりもしていました。
こんな自分を恥じるきっかけとのがクロアチアへの旅だったのです。
幸せとは社会制度や経済的豊かさではなく、人の感じ方によるのだと感じたのでした。
この『失楽園』の言葉を借りると、わたしは日本やデンマークという天国のような国にいて地獄にいたのです。日本で暮らしても幸せを感じることはできるとなり、日本で暮らせるようになったのでした。
それでは皆様がすてきな一日になることを祈っております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?