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何個作るかを考える

どうもモールドテックです。

何かを作るときに意外と見落としがちなのが
何個作るのか?ということだったりします。

それが個人的に使うもので1個あればいいのか、
いやいや10個、100個、1000個なのか、
それともどーんっと10000個以上なのか。。。

1個を作るための方法と10000個作るための方法は全く異なります。
1個であれば3Dプリンターや切削加工で作るのがよさそうですが、
10000個となると金型が必要になってきます。

金型とは、製品を大量生産するのに欠かせないモノです。自動車、家電、日用品、おもちゃなど、世の中にある非常に多くの部品が金型で生産されています。「たい焼きを一度に大量に作るためには、“たい焼きの型”が必要」なのと同じで、同じモノを大量に作るときにはその製品に合った金型が必要になります。

金型を作ることによって製品単価は大きく抑えることができますが、金型そのものははっきり言って高額です。製品の大きさや形状にもよりますが数十万から数百万はかかるとみていいでしょう。

例えば、ある製品が100個必要だとします。
1個を切削加工で作るのに3万円かかるとします。数量で多少単価は下がりますが、単純に100個作れば300万円となります。
この製品の金型が200万円かかっても、製品単価が300円であれば製品代は3万円で済みますので、トータルで発生するコストは203万円と切削加工の場合よりかなりコストが抑えられることがわかります。

さらに嬉しいことにその製品が売れて追加で作る必要がでたときには、金型がすでにありますので、製品単価300円で作ることができるようになります。

この金型も条件によって作り方を変えていきます。100個成形するものと10000個成形するものでは金型の作りが異なります。簡単に言ってしまえば、100個用の金型と10000個用の金型では装備が異なります。当然10000個用の金型の方が重装備になりますので高額になります。
(ちなみに金型と書いてますが、シリコン等の型も含めます。)

何個から型がいいのか?はその製品形状や用途によって変わってきますので一概には言えませんが、数によって製作方法が変わってくるということはなんとなく分かっていただけたでしょうか?

もちろん何個作るのか?を一度決めたら変えてはいけないというわけではありません。開発の途中で変わってしまうことは十分ありえることです(実際にあります)。ですが製品開発を進めるうえで重要な指標のひとつとなることは知っておいて欲しいと思います。