映画『サカサマのパテマ』感想(2013年11月21日記述)

※この記事は、過去に個人サイトのブログに掲載していたものを転載したものです。記述内容や感想は当時のものになります。ご了承ください。



 『サカサマのパテマ』ですが、

「親方大変だ!地下から女の子が振ってきた!」

⇧要約するとこんな映画。

まあ、観に行く人も少ないだろうから、序盤のネタバレくらいはいいよね?

 で、『パテマ』ですが、舞台設定もお話のテーマも非常に魅力的でした。でも残念ながら、表現力がもうひとつなために、それらの魅力が最大限に発揮できてない。そんな印象。
 我々の現実とくらべて非常に変わったルールで動く世界なので、その変わったルールを説明しきるまでは、見る側に「なんか面白そう、もっと知りたい」と思わせる求心力が必要だと思うんだけど、
 それがちょっと弱い。

 せっかく魅力的な設定でも、最初の5分で心をつかめなければ、見てる側はその世界に拒絶されたような印象を受けるんじゃないかなぁ。
 そういう変わった設定に最初から興味がある私でも導入部に苛立ちを感じたくらいだから、そうでもない人はもっと辛いと思う。
 わかったつもりでも結構混乱しやすい設定なので、そういう部分にストレスを感じさせてはまずいんですが、

 実際絵にするのは難しいとは思うんですけどね。
 自分が描けと言われたらどれだけ表現できるか。

 でも、そういう世界の描写に挑んだ意欲作であることは大いに評価したいなぁと。(何様)

 ただ、ラストを含めて

「これどうなるんだろうドキドキ」

「え、こんなんで解決でいいの?」

ってのがあるのがちょっと痛いかなぁ…。

 あと、キャラクターデザインがすごく中途半端
 一般にアピールするには悪い意味でのオタっぽいし、オタにアピールするにしてはぬるすぎると言いますか。

 でも、「ちょっと視点を変えただけで自分の価値観が揺らぐ面白さ」みたいなむずむずする感じに興味がある方なら、一見の価値はあると思いました。必見ではないけど価値の有る一品

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