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古民家再生❸

家賃が9万円、話はそこから始まった。私のイメージは家賃はあってないようなもので、田舎=ローコスト 思ってたのと違う。

最終的に大家さんから「今の借主の知り合いなら値段を下げても良い」というありがたいお言葉をいただき7万円まで下げてもらえることになった。

そして念願の古民家生活

こうして山梨生活はスタートした。結果としてこの選択は正しかったのだと思う。価格は山梨県の物件の中でも標準より高くはあったが状態がかなりよく古民家が古民家としてそのままの状態で維持されていた。よくあるパターンは、床が沈んでいたりだとか、トイレがボットン便所、風呂場が昔ながらで極端に寒い。

そう言った条件の物件が多い。一方この物件はユニットバス、トイレもリフォーム済み。古民家ビギナーとしては入門しやすくなっていたと思う。

神戸と山梨の気候を比べて

1年目の夏、神戸と比べて大きく違うポイントは湿度だ。内陸性気候の山梨は湿度が極端に低い。夏はムッとした暑さだと言うのは日本どこでもという訳じゃないみたい。だが、山梨の暑さはひたすらに暑い。例えるならオーブントースターの中にいるかのようだ。湿度が低くのでムッとした暑さは無いが、太陽が直接全てのものを焼きにくる。感じた事のない暑さ。

余談にはなるが、ある苗業者が言っていた。

山梨の気候を再現しようとしてハウスで同じ状況を作ってみようとしても出来ない。水分や風、寒暖差、肥料はコントロールする事が出来るが、日射量(光の粒子の量)はどうしようもない。

よって夏は暑くなるようだ。

ただ古民家の風通しの良さは圧巻。風が南から北にしっかり抜けていく。その上、北側の部屋は何故だかひんやりとしている。不快感は湿度が低い事にあまり感じない。そして、標高の高い山から降りてくる風はヒヤッと気持ち良い。昼間が暑くても、夜温はしっかりとさがる。これは山梨の気候の特徴なのではないかと思う。

1年目の冬、恐れていた冬でもあった。大家さんからは「覚悟した方がいい、本当に寒い」とかなり念押しされていた。

「古民家は風のあたらない外」この表現で意義ないでしょ。風通しが良いから寒い。そりゃそうだ、ほぼ全面窓だからね。昔の人はすごいもので夏は快適に過ごせるようにと考えているが、冬は堪える、凌ぐ、と考えているようだ。暖かい家なんて考えていないみたい。寒けりゃ服きたらいいよね。そう聞こえてくるようだ。朝方は-5℃くらいまでは日常的に冷え込む、寒さで布団で顔を覆うか覆わないかと考える日がある。そんな日は神戸にいた時に思った事も無かった。

古民家に住んでみた考察

夏は焼かれるような暑さがあるもののそれなりに過ごす事出来る。ただ、冬の寒さに関しては対処しなければならないと感じた。山梨には大自然がある。この地の利を生かし薪ストーブなんて入れる事が出来れば冬は越えられるのでは?!

賃貸で古民家生活の経験を生かし、次の古民家LIFEに生かしていこうと考えている。勝負は来年の冬だ!

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