居宅介護(ホームヘルプ)に申し込もうとしている話①訪問審査編
久しぶりに障害者手帳の話を書く。
ごきげんよう、もくれんです。
最近ちっとも言及してませんでしたが、精神障害者手帳は更新をし続けている。普段は手帳を活用するのは美術館に行くときくらいで何に使ってるって言うこともほぼない。なんなら自立支援(精神科の医療費助成)は更新しそこねてしまい「あああ~行きそびれたけど、もうしばらく通院してないしいいかなぁ」と思ってたのだが、4月初旬に通勤中にいきなり泣き出し通院を再開することになってしまった。なので、役所に自立支援の更新手続きをしに行った。更新手続きが終わって、なかなか平日に役所に来ることもないのでついでに「居宅介護(ホームヘルプ)」について聞いてみた。
簡単に言うと「障害者が審査に通って要支援判定がでたら安く介護サービスを使えるよ」という仕組みがあり、その介護サービスのひとつとして居宅介護(ホームヘルプ)がある。高齢者向けのホームヘルプの障害者版だと思ってもらうとわかりやすいと思う。ちょっとした家事とかを一緒に手伝ってくれるサービスらしい。もともと手帳を取得して暫くたった、まだ無職のときに「障害者手帳とったんだから、なんかそういうサービスないのかな。家片付けられないし」と思って一度問い合わせをしたのだが、無職の間は部屋がきれいだったので使うこともなく終わった。働き始めてから改めて私は金の力を使って家事代行してもらったほうが良いのでは、と色々調べて改めて障害者支援にたどり着き、電話してみたところ「土日のホームヘルプは人気だから難しいかも。あとそもそも審査があるよ。」と言われた。その時も、審査の予約を取るのが面倒だなと思って放置してしまった。それからダスキンを調べてみたり家事代行でググってみたりしたのだが、そもそも家事代行の前に汚部屋処理が必要な私のような人間には遺品整理・汚部屋エキスパートみたいなサービスのほうが良さそうだと気づいた。が、その手のサービスは非常に高額である。その上、お片付けは家主(つまり私)のジャッジが必要になるものなので、時間もすごく取られる。下手したら有給2日くらい使いそうである。そんなこんなでグズグズしているうちに精魂尽き果ててしまった。そして、文頭の通勤中にいきなり泣き出す、につながる。
役所の窓口で相談したところ、たまたま相談員さんが在席中だったので即行で審査予約(訪問&面談)が取れてしまった。この日に伺いますね、と言われて「はい。部屋は汚いほうが良いのでしょうか。部屋がきれいだと審査通らないのでしょうか。」と聞いたら「汚いときの写真撮っておいてください。お片付けてしておいてもらっても大丈夫ですよ。」と言われたのだが、すっかり片付けしないままその日を迎えてしまった。ああ片付けなくちゃ、なんせ人が来るんだから多少はきれいにしなくちゃと思って先延ばししていたものの、とうとうXデーを迎えてしまうと「もういいか、今更どうにもできないし。やらなかったしやれなかったし。」と開き直ってしまい、このまま受け入れることにした。考えてみると、ダスキンも汚部屋エキスパートも呼べなかったのは「この部屋を誰にも見せられない」というチンケなプライドのせいだったのだが、もう片付けられないままに迎えてしまった今日においてはそんなもんは吹き飛んでしまい「しょうがない、もうこれが私ですし。」と諦めにも似た感情におそわれていた。役所の人が帰ったあとに母にこの話をしたら「ありのままね。」とLINEの返信があった。私のクソ汚いLet it go.
それでも三和土だけはきれいにしていたので「ほんと汚くてすみません。」と言いながら招き入れ「スリッパだけは昨日買った新品なのできれいです。」と、スリッパだけきれいでも意味ないのに、そんなことをのたまい、面談が始まった。綺麗な女の人と男の人の二人連れでやってきて、この人たちは私のような人の部屋をたくさん見ないといけないなんて大変な仕事だなと思った。その大変さの一端は私のせいでもあるのだが。彼女たちは流石にプロで私の部屋を見てもなんの感嘆符も顔にも声にも出さなかった。プロだなと思った。私も散々人事部でひどい話を聞くことがあるが感情を出さないというのがプロの掟なので、こういうときに淡々と対応してくれるお二人は本当にプロだなと思った。また男女二人で来るところも実に合理的だと思った。私が人事部で誰か社員の家を尋ねるときも男女ペアで行くもの。
審査の訪問面談は1時間くらい、と聞いていた通り問診が小一時間ほど続いた。我が家には椅子が3つもないので脚立と小さなスツールにかけてもらい、鬼クソ汚い我が家で無駄にソーシャルディスタンスをとった形で面談が始まった。ソーシャルディスタンスがあるのは、散らかりすぎて私の座ってる椅子を移動するスペースがないからである。実は、この審査は役所の訪問だけではなく主治医の意見書も必要なので、事前に主治医には「障害者総合支援法の自立支援給付の申請をするから意見書を書いてほしいと連絡が来ると思う」と伝えていた。主治医は間髪入れずに「君みたいな働いてる人には絶対審査とおんないと思うよ。ああいうのは生活保護の人が通るんだよ。審査通ったら〇〇区は大したもんだよ。」と答えた。主治医に「じゃぁ審査するだけ無駄ですかね?」と聞いたら「まぁでも受けてみたらいいよ。」とまるで物見遊山のように答えた。主治医も私が審査に通るか、興味があるんだと思う。
障害者手帳の申請のときも、主治医に問診を受けたし、この手の問診は何度か受けたことがあるのだが支援を受けるための問診というのは、面白いものだなと思った。具体的にはこんなことを聞かれた。
・発症から今までの経緯(最初はどんな診断?)
・手帳をいつ、なぜ取ったか。今の等級
・家族構成、年齢
・家族の住まいが近いか、支援してくれるか
・家族との関係性。連絡はとりあっているか。
・ADHDの検査はなぜ受けた?
・自分のADHD特性は具体的に何?
・小さい頃はADHD特性はあった?
・自傷行為はする?
・人を大声で罵倒したりする?
・大勢の人と一緒に何かするのはできる?得意?
・こだわりは強い?手順が同じじゃないとだめとかある?
・収集癖はある?何を収集する?
・ある1日の時間割を教えて。
・うつ症状の具体的な様子は?
・うつの原因は仕事?
・投薬されてる?服薬管理はできてる?
・水を飲みすぎたりする?
・何に困ってる?
・お料理はできる?ごはんはどうしてる?
・歩行に問題はない?身体的な病気で動きづらいとかはない?
・目や耳は不自由ない?
・感覚過敏はある?(眩しいのが苦手とか)
・電話はできる?苦手?
・炊事洗濯掃除の頻度は?
・お風呂はいつ入ってる?毎日入れてる?
・会社のリモート頻度は?何時から何時まで働いてる?
・普段の買い物は自分で一人でできる?
・ものは捨てられない?
水を飲みすぎるか、なんて質問人生で受けたことなかったな。やっぱり前職の辛かった時の話をするときは涙が出てしまった。本当に前職で働いていたことは辛かったんだなと思った。あと自分の通院歴などを話しているとしみじみ鬱な人生だなと自分でもびっくりした。この前、3年前に手相見てもらったときの録音を聞いていたら、手相見さんが「あなたの20代は生命線がない。ボロボロで本当に苦しかったんだと思う。」と言ってきて「生命線がないなんてことある??」とびっくりしたのだが、改めて他人に口に出して自分の病歴を語ると20代の暗黒っぷりはやばくて、花は短し恋せよ乙女の時代にしては湿っぽくてかび臭かった。審査が終わったあとに改めて振り返って考えていたのだが、小1で不登校になったときから鬱の片鱗は現れていたなと思う。自分の鬱の歴史を語るのは体力が減るなと思った。この前、新しいカウンセラーさんに話したときもぐったり疲れたけど、やっぱり今回も疲れた。わんわん泣いたりはしないけど、やっぱり自分の苦しかった時期のことを時系列で振り返って人に話すのは結構疲れる。一人フラッシュバック。
一通りの質問が終わって、女性の審査員さんが「私たちの訪問審査報告と主治医の診断書をもとに審査をして、区の方で要支援対象にするか、支援区分を何にするかを決めます。なので、今時点で審査結果をお伝えできないですけど、通るようにしたいなと思います。支援が必要だと思います。」と言ってくれた。この惨状を見たらそりゃ支援は必要だろうけど、そう言ってくれていい人だなと思った。その後いくつか説明をしてくれた。
・居宅介護(ホームヘルプ)が来ている間はサービス利用者も一緒に家事をしなくてはならないこと
・私の仕事中に家事やっておいてね、などはできないこと
・自立支援なので、期間が定められて再度審査になる可能性もあること
・特に働いている人は自立支援を使っていずれ使わなくて良くなる人が多いこと
・審査は所得ではなく訪問審査と主治医の意見書で判断されること
・ホームヘルパーさんによってできることが違うし、掃除や料理のエキスパートではないので、汚部屋整理人のように使うことはできないこと
・ホームヘルプの目標など利用計画書を作成する必要があり、自分で作るか相談員さんに相談しながら作れること
・利用料は住民税の支払い区分により違い(つまり所得があるかないかで自己負担額が変わる)、私の場合は働いているのでぼちぼち自己負担があること
・相談員さんには、今から相談をし始めてもらって大丈夫であること
・審査結果は2ヶ月位かかると思っていてほしい
などなどを教えてくれた。まだ審査結果でてないのに「今から利用計画書つくるための相談員さんに相談しといて」と言われたので「これはたぶん審査通りそうだなw」と私は思った。私は審査に来たお二人に「私もホームヘルパーさんには汚部屋をきれいにしてくれというより、私が片付けるのを見守っていてほしい位の気持ちです。」と伝え、お二人は部屋の中を観察して帰っていった。最後に「申請書類一式をこの場で書いて」言われたので、やっぱり通るんじゃないかという気がしている。4種類くらい署名したけど、何に署名したかさっぱり覚えてない。何に署名しちゃったんだろう。確か、区役所に「サービス利用したいです申請書」を書き、「相談員さんよろしく!」と「ホームヘルパーさんよろしく!」の書類を書いたのだと思う。たぶん。あんまり自信がない。
審査員のお二人に「主治医が絶対通らないよって言ってる」と伝えたら「所得で決まるもんじゃないし、支援が必要そうだと思うので通るように頑張りたい」と言ってくださって、ほんといい人だなと思った。こんな汚部屋に招かれて見させられて滞在させられて、かわいそうに。私のせいだけど。それが仕事なんだけど。
そんなわけで非常に疲れる1日が終わった。(片付けておいたらこんなに疲れなかったのに!)今後どうなるかわかんないけど、覚えてるときにちゃんと書いておこうと思う。続きはまた書く。
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