見出し画像

「問題ありません」って、ビジネス用語?

イラストの仕事を始めて数年たった頃のこと(10年くらい前のこと)。イラストのラフを確認した担当の方が「問題ありません」とお返事くださったことがあった。

それまで、「問題ありません」という言い方に出会っていなかったので、新鮮というか、違和感があったのでした。

しかも、同じ時期、別の仕事の担当の方からもそう言われたことがあって、軽く驚いたのでした。どちらも若い方。今ではそういう言い方、普通に使われているのかな、って。

イラストの仕事をする前は出版社に勤めていて、原稿やイラスト、デザインを依頼する側にいた。

ラフを見せていただいたとき、修正してほしいところがあるときはもちろんそのことを。そして、何かしら感想を伝えるようにしていた。

「このアイデア、素敵ですね」とか、「社内でもこのテイスト素敵だなと話しています」などなど、お伝えするときはポジティブなことを。

勤めていた会社の社長はいくつも名言を授けてくれた人で、こんな話をしてくれたことがあった。

「著者に原稿の感想を伝えるとき、いいなと思うことを伝えるといいよ。ネガティブな意見はわざわざ伝えなくていいよ」(修正してほしいところを伝えるのとはまた別のお話)。

誰かが料理を作ってくれたとき、美味しいと思ったときは「美味しい!」。そうでもなかったときは、わざわざ「美味しくなかった」って言わなくていい、そんな感じ?

そんな話を聞いていたから、より身についたことだったのかもしれません。

仕事で、「すごくいいと思います」とか、「この犬のしっぽ、可愛いですね」と言っていただけると、もう嬉しくてトリプルアクセル!です。

逆に、そういう一言がないときは、イメージとちょっと違ったのかもしれないと、客観的に受け取っています。

「問題ありません」は、通過しましたのGOサイン。深い意味なく使われているのかもしれません。

気をつかって思ってもいないことを言う必要はないけれど、これって、ちょっとした(いや、大きな?)スキル。

たとえば、この料理まあまあでしたというとき、「問題ありません」って言う人がいたら、ちょっとした違和感覚えるのと近いかも?

ようこそ。読んでくださって、ありがとうございます。