リード・ザ・セルフ

仕切り直し

2021年、何だか良いスタートをきれなかった。

良いスタートとは、自分に自信があって、やる気に満ちていて、未来に向けてエネルギーが湧き上がっている状態、そんなイメージ。

今日、ZaPASSプロコーチである本橋コーチとのセッションを通じて、もやもやが晴れていった感覚がある。さすがの問いかけとセッションの空気感だった。投げかけられる問い自体が面白いと感じたし、セッションを通じて2021年を仕切り直したい、という声に確かに応えてくれた。(本橋コーチ、ありがとうございます…!)

他者からのフィードバックによる理解はとっても大事だけれど、自分のことは自分にしか分からないことも多い。自分の中から出てくるもやもやは、他者の力を借りてその根源を探りつつも、最後は自分で火消しをしないといけない。ここは他者に頼れないところだと思う。

なぜ良いスタートが切れなかったか。なぜエネルギーが湧いてこなかったのか。やるしかないけどやれない、現状の整理もしたいし、実行し続けることもしたい、何が今取るべき行動なのか決め切れない、結果、地に足がついていない感覚があった。

この状況を変えるためには、今立っているスタートラインがどこなのか、今どこにいるのかを改めて捉え直してみること。

そんな問いをもらい、いざ、今どこにいるのかを考えた時に、言葉に詰まってしまった。よく分からなかった。どうしたいのか、どうしたくないのか。
しばらく考えたけど、出てこなかった。

それが分からなければ、まず今の状態や自分の気持ち、考えを言葉にしていくことから始めてみること。何だか気持ちが乗らない、エネルギーが湧いてこない。そんなときはまず自分を捉えることから。(ちゃんとジャーナリングやっときなはれよ…って話…)

今どこにいるのか分からないけれど、 日々 ”感じていること” ”本や記事から知ったこと” ”心が動いた瞬間” はある。そしたら、とにかく感じたことを言語化してみよう、アウトプットしてみよう。
それ自体が自分を捉えにいくことだし、自分の中で大事にしている現状からの "変化" になる。

そして、この "仕切り直し" に至った。
考えすぎる前に動いてみよう。行動から生まれる変化を楽しみにして。

本の記録

読んだ本の内容をきちんと頭に入れておきたい、良い言葉や考え方は引き出しから取り出すように扱っていきたい。そう思って良い本は記録をつけたいと思いつつ、記念すべき一発目の文字起こし。

【リーダーシップの旅 見えないものを見る (光文社新書)】

昨年末から CANTERA ACADEMY という戦略人事を育成する基礎講座をオンラインで受講して課題図書として出てきた一冊。
https://chro-cantera.jp/academy/ 
(企業人事担当にお勧め。学びに加え、コミュニティ型運営が良い。)

新書ゆえの読みやすさに加え ”リーダーシップ” という言葉の概念を捉え直すきっかけと、また育成担当としてリーダー人材育成はどういうスタンスであるべきかを問われる、記憶に残る一冊となった。

リーダーシップという言葉には、学ぶ、身につける、発揮する、強化する、と様々な言葉が紡がれるが、そのリーダーシップが備わったリーダーはどのようにして生まれるのか。本書では、リーダーは「結果としてなる」ものであり、行動の積み重ねの結果としてリーダーになる、という。

”” 何かを見たいという気持ちがあれば、可能性は無限に膨らむ。自らが選択し、行動することで、人は結果としてリーダーと呼ばれる。本書では自然発生的なリーダーの概念を基本に置く。””

”” リーダーシップを旅に例えると、「リード・ザ・セルフ(自らをリードする)」を起点とし、「リード・ザ・ピープル(人々をリードする)」、さらには「リード・ザ・ソサイエティ(社会をリードする)」へと段階を踏んで変化していく。この流れをリーダーの成長プロセス、リーダーが「結果としてリーダーになる」プロセスと見なせば、リーダーシップは能動的に捉えることが可能になる。””

”” リーダーシップとは、私たち一人一人が自分自身と対峙し、「見えないもの」を見ようとして一歩を踏み出し、旅を歩む中で人からの共感を得て、結果としてリーダーになる現象だ。””

とても素敵な表現だなと思った。

これまでは人を巻き込んでいくことをリーダーシップと結び付けていたが、まず自らをリードする "リード・ザ・セルフ" からスタートする。
あくまで自ら行動した結果、振り返ると人がついてくる、それがリーダーになるプロセスであるという。

チャレンジするシーンにおいてリスクを背負って先頭に立てる人でありたい、それがリーダーシップと呼ばれるのであれば自分はそのための行動を取り続けたい。

リード・ザ・セルフができているか。
チャレンジに繋がる行動を自ら選択しているか。
そのような環境に身を置いているか。

時には立ち止まっていいけれど、自分の進みたい方向があるのであれば、近づく行動を選択していくことだ。行動が変化を生み出し結果をもたらし、その結果がまた次の行動に結びついていく。
とてもシンプル。

本書ではこんな言葉も出てくる。

”” 「結果としてリーダーになった人」は、この「私が私でいる」という自負が比較的強いのではないだろうか。””

”” リーダーシップの旅を歩む人は、自分の「内なる声」を聴き、一歩を踏み出す。その声が真摯であればあるほど、人はそこに共感してくれる。そして支援と協力の輪が広がっていく。””

”” 利己と利他が渾然一体となり、「自分のため」が「人のため」、「人のため」が「自分のため」と同一化する中、リーダーは、自分の夢をみんなの夢に昇華させる。””

この辺りは、学びを続けているコーチングの表現に近しいものを感じた。

コーチは、クライアントの在りたい姿への架け橋である。
その架け橋であるために、自分自身が自分らしく生きているか。
自分の内なる声を聴き、自分の可能性を信じることができているか。
自分が個として突き抜けているか。

コーチをコーチ足らしめているのもまた、リード・ザ・セルフができているということではないかと思う。一人の人間に向き合う時に、投げかけた問いは自分にも響き返ってくる。

返ってきた問いに、自分は正面から向き合うことができているか。
自分は向き合えている、自らをリードし続けているといえるか。
改めて、覚悟のいる職業だなと思う。

あぁ、本を記録していたのに、すぐにこうやって自分にプレッシャーをかけてしまうw
プレッシャーをかけることで行動を促すことをよく行っていたのだけれど、これでは息切れしてしまう…。ってか、息切れているのだと思う…。

今日のセッションで「プレッシャーではなく、自分をチアアップできる言葉を見つけてみませんか」と提案いただいた。
自分をチアアップする言葉。これまで考えたこともなかったな。

「一歩進んだ先、見てみようよ」

そんな誘われる言葉がいいのかなと。仮置き。
未来の自分から声をかけてもらう感じ。
未来の自分を想像してチアアップしてもらう。
悪くないエコな仕組み。

いや、だから本を記録してるんだと言い聞かせて戻る。

本書からは、リーダーとは、リーダーシップとは、をこれまで読んできた本や自分のイメージを捉え直すきっかけになった。
結果としてリーダーになる。
何を見たいかという気持ちからリード・ザ・セルフが起点になる旅である。

また結果としてリーダーになる人をどのように育成するか、どのような思想でリード・ザ・セルフな人たちを動機づけていくか、新しい示唆を得た。
少なくとも強制力をもって会社のニーズでつくるものではない。
人の可能性に光をあてられる制度や仕組みを作りたいと思った。

さて、仕切り直しから力むと次が続かない。
もう既にもっときれいに整理しようと思う気持ちが芽生え始めた、危ないw

いいんだよ、これで。

この一歩の振り返りこそがひとつの行動であり、小さな小さなリード・ザ・セルフ、でいいじゃない。
何か変化を起こしたくてひとつ文字にする、それでいい。
そう言い聞かせて2021年の仕切り直しとしたい。

また書く。次は「問いのデザイン」を整理して、実践に活かしていく。

ふー、やっと2021年が始まった。賀正。

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