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屋号の由来

よく初対面の人に「……みち? いや違うか……」と戸惑われる僕の屋号。

木版画 馗(みち)ーー。

「道」ではなく、常用外漢字の「馗」という字を使用したのには、1つの作品に理由があります。

それは、下に表示されているいかめしい姿の浮世絵、鍾馗しょうきに関係しています。

鍾馗/月岡芳年

中国で厄除けの神様とされる鍾馗は、京町家の屋根の上に瓦人形としても置かれ、家を災禍から守護する役割を担っています。

2020年、コロナが流行して未曾有の日々に突入した中、「自分に何か出来る事は無いか?」と考え、疫病退散への効もある鍾馗の浮世絵を制作て、地元の市に寄贈しました。

そして、僕自身もこの作品によって夥多かたのご縁を賜りました。

それから2年を経て屋号を決める際、自分が技術を磨きながら邁進して行く、木版画人生の「道」という意を込めたい、と考えました。

その時、間違いなく僕の木版画人生にけるターニングポイントとなった、鍾馗の「馗」の訓読みが「みち」である事を知った僕は、はやる気持ちを抑留して、縁起の良い画数などの記事を読み漁りました。

すると、偶然にも「木版画 馗」という画数(31画)は、大吉の部類に当たる事が分かり、「ドンピシャやん!」とほくそ笑みました。

もし邂逅していなければ、今の自分が存在しているかどうかさえ懐疑的な程に、鍾馗は僕にとって欠かす事の出来ない存在です。

勿論、鍾馗のみならず、頂いた全ての出逢い・周囲の支えに感謝をし、「木版画 馗」という終着点の無い道のりを歩んで行きますので、これからも見守って頂けますと幸いです!

(最後に、読みにくい屋号で申し訳ありません……)


ひとりごとを拝読頂き、有難うございました。

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