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LINE Liteが使えなくなったので2台持ち運用を見直してみた

以前の記事でiPhoneとAndroidの2台持ちにおけるLINE運用について取り上げましたが、ついにLINE Liteのサービスが2022年2月に終了を迎えました。

Liteという事で一時的なサービスという認識もありましたし、そもそも日本での利用は非公式な部分があったので、これ自体は仕方がない事かと思います。

ですが、そうなると日本全国のスマホ2台持ちユーザは一体どうすれば良いのでしょうか。

2月から約半年間いろいろな策を考え続けた末にたどり着いた、私なりの結論を今回はまとめたいと思います。
 

1. LINEにはiPhoneとAndroidとPC版がある

みなさんは普段スマホアプリでLINEを利用していると思いますが、もう一つ公式な利用方法をご存知でしょうか。それがPC版LINEです。2022年現在でWindows版、Mac版、Chrome版の3種類があるようです。

ログインにはスマホでのログイン許可設定とログイン時の認証作業が必要となりますが、一旦ログインしてしまえば一定期間PC上で利用が出来ます。一部制限はありますが、チャットのほか、通話・ビデオ通話など、メインの機能は利用出来ます。写真のアップロードもアルバムの作成も出来るので、友人と旅行の後なんかは、PC版からアルバムを作ってカメラの写真をアップロードしています。

さて、そんなPC版ですが、文字通りPC用ですのでスマホでは使えません。ですが、それを乗り越える強者が世の中にはいるようです。

Kiwi BrowserというAndroidアプリがあるのですが、これはChrome拡張機能をAndroid上でも動かせるブラウザアプリです。Chrome版LINEはこのChrome拡張機能を使っているので、なんとAndroid上でChrome版のLINEが使えるという事になります。

なんと素晴らしい事でしょう。という事で早速試して見ることに。

――とまあ、予想が付くと思いますが、正直NGでした。問題点は主に3つあります。

i. Kiwi上で読み書きは出来るが、通知が来ない
ii. 1日程度でログアウトされてしまい、毎回ログインするのが面倒
iii. 文字が小さくて読みづらい

■ i. Kiwi上で読み書きは出来るが、通知が来ない

まずひとつ目ですが、ブラウザを使うという性質上、スマホの通知機能とは連動していません。メッセージ自体の読み書きは特に遜色ありませんでした。遅延も特にありません。画面を開いていればメッセージをリアルタイムに読む事は出来るのですが、バックグラウンドにしてしまうと、全くわからなくなってしまいます。これはLINEの利用目的を考えると、非常に困った事です。

主回線のスマホにスマートウォッチを付けてて、そっちに通知が来たら読むみたいな使い方は出来るかもしれませんが、それだと常にスマホを2台持ちをするか、スマートウォッチがCellular版Apple Watchでもないと現実的ではありません。

■ ii. 1日程度でログアウトされてしまい、毎回ログインするのが面倒

次にふたつ目ですが、これも致命的な問題です。正直PC上で利用しているよりもログアウトされる頻度が高いかもしれません。ブラウザがバックグラウンドにいるせいなのか、Wi-Fi・携帯回線を行き来しているからなのかは分かりませんが、使おうと思って開くと大抵セッションが切れています。開いて即使えないメッセンジャーアプリほど虚しいものはありません。

■ iii. 文字が小さくて読みづらい

そして最後ですが、地味にイラッとします。KiwiはPC版に偽装しているので、画面表示はPC版の表示になります。拡張機能もPC利用を前提に作られている為、スマホみたいな縦長で小さな画面を想定して作られていません。その為、ウィンドウのサイズが小さくなってしまい、文字がよく見えません。トークを切り替えるのも面倒なくらい小さいです。小さな使いにくさの積み重ねにより、いつしかアプリを開く事すらなくなってしまいました。
 

2. Raspberry PiにChrome版LINEを入れて使ってみる?

先ほどの話から少し発展させた妄想です。PC版をスマホで動かすから困るのであれば、PC上で動かせばいいのではないかと。ただ常時PCをつけっぱなしにするのは嫌なので、消費電力が少なく、24時間稼働させっぱなしのRaspnerry Piのブラウザを使えばいいのではないか、というアイデアです。何をバカなと思うかもしれませんが、割と一生懸命シミュレーションしたアイデアです。因みに、Raspberry Piってなに?という方は読み飛ばしてください。

別記事に書いてありますが、我が家では現在Raspberry Piが2台常時稼働しています。また、日中は特に処理を走らせておらず遊んでいるので、そこにPC版LINEを仕込む事自体に、何も問題はありません。

また、これも別記事にありますが、我が家はVPN環境を用意してあるので、外出先からのアクセスも特に問題はありません。環境がない方は、もしかしたらこちらがネックかもしれませんね。

ですがこの方法は結局、実現する事なく終わってしまいました。先ほどと同様、通知が来ないというのは理由の1つではあります。ですがそれ以上に、LINEを読む為に毎回VPNにログインして、その後リモートデスクトップアプリを立ち上げてログインするという複数ログイン作業が面倒くさすぎると気づいてしまったというのが理由です。

Kiwiの時もログインが面倒だという話をしましたが、こちらは2回もログインが必要になります。アホらしすぎます。よって断念しました。
 

3. 原点に帰る

さて、ここまで来て万策尽きた私は結局、そこから何も浮かばす半年間が経過してしまいました。

実際のところ、半年間1台だけで運用しても何も問題がなかったので、正直もう、2台持ちでLINE運用をする必要性は皆無だったのですが、サブ回線のiPhoneが遊んでしまうのが勿体無かったので、ずっとモヤモヤしていました。

そんなある日、自宅でiPad Air(キーボード付)を操作しながらYoutubeを見ていると、友達からのLINEのポップアップが出ました。特に意識もせず、普通にLINEアプリを立ち上げ、iPadから友達にメッセージを返したのち、Youtubeアプリに戻り、ふと気付いてしまいました。

 
「あ、iPadってスマホと並行利用出来るんじゃね?」
 

これまでAndroidとiPhoneの2台持ちにずっと悩み続けていましたが、なんて事はなく、iPhoneをiPad Cellular版にしてしまえば何も苦労せずLINEが使えるではないですか。しかもiPadをiPad miniにすれば、持ち歩きの負担も大してありません。むしろ電子書籍やPDFの文書が移動中でも読みやすくなり、万々歳です。

因みにiPhoneに拘っていた理由はApple Watchを使いたかったからという事だけなのですが、LINE通知がApple Watchで取れなくなった今、そこに拘る理由は無くなってしまいました。

という訳で、ここに2台持ちユーザに対する新たな解決策が生まれました。

 
AndroidとiPad mini または iPhoneとiPad miniの2台持ち構成を作る』
 

分かっています。何も解決策になっていないのは重々分かっています。ですが現状、公式な方法で、外出先でもまともに2台でLINEを使う為には、正直この方法しか考えられませんでした。
 

4. iPad mini Cellular版を仕入れる

ここで1つ大きな問題があります。それはiPadは高いという事です。無印iPadであればそこそこ安いですが、今回は常に持ち歩きたいという要望なので、負担を考えるとiPad mini一択でしたし、LINEの件を抜きにしても、これまでの経験からセルラー版は必須でした。となると、それなりに高価なお買い物になってしまいます。Appleは物が良い代わりに高くて困ります。

さて、ここでお気付きかとは思いますが、ここまで来るとiPhoneを遊ばせたくないとかApple Watchを活用したいとかいう原初の目的はどこかに行ってしまい、如何にLINEを外出先で2台運用させるかに変わってしまいました。

そうなるともうiPhoneもApple Watchも不要になってしまいます。むしろAppleの新商品発表を目前に控え(当時)た中、早々に売却を済ませてしまわないと価値が下がってしまいかねません。

という訳で、手持ちのiPhone SE2とApple Watch3(Cellular版)は、早々に諭吉さんと野口さんになって頂きました(笑)。これで多少は軍資金になるはずです。
 

ですが、それでもiPad mini Cellular版は非常に高価です。特に2022年現在最新版のiPad mini 6は5G対応になった事でこれまで以上に高価になってしまいました。

「なるほど、じゃあ1世代前の中古にすればいいのか」

という訳で、ネットの海を漁り、iPad mini 5 Cellular版を探しました。持ち歩くので、等級はBでもCでも動けばいいやというスタンスで探しました。

皆さん考える事は同じようで、そもそも検索しても在庫が全然ない状況が続きました。Appleの再生品も探しましたが、こちらは更に在庫がありませんでした。

因みに個人的なポリシーで、ヤフオクやメルカリといった個人売買ではなく、中古ショップに絞っていました。ガジェット系はトラブりやすいイメージだったので。

そんな事を数日続けていたところ、程よい値段の物を見つけました。ランクCで、他より値段が数千円安い物でしたが、ビックリするほどキレイな本体で、店員さんも何でランクCなんでしょうね?と苦笑いするくらいキレイな物でした。

iPhoneとApple Watchを売った金額では足が出てしまいましたが、それでも数千円だったので、正直ラッキーだったと思います。
 

5. 1ヶ月ほど使ってみた感想

非常によいです。iPad miniは軽いので出掛ける時に常にカバンに入れても、さほど苦ではありません。(ちょっと重いですが・・・)

主回線のAndroid(Pixel6)との差別化という意味でも、移動中に電子書籍が読みやすくなりましたし、出先での調べ事もiPadの方が見やすくて非常に捗ります。PDFやパワポ資料が非常に読みやすいです。また、Chromeを使えば、iPadの検索結果をPixelに引き継げますし、シームレスで非常に便利です。

もちろん当初の目的であるLINEもバッチリ使えています。位置情報の共有もアルバムの共有も通話も使えるので、Androidを使ったりiPadを使ったり、気の向くまま使い分けています。

因みに、LINEの話を抜きにしても、やはりCellular版で正解でした。今の時代、ちょっとしたアプリの利用だけでもネットが必要になので、自宅専用でなければセルラーは必須だと思います。Wi-Fi版の方が圧倒的に安いですが、こちらで正解でした。

最近は障害が怖いので、Biglobe(Docomo)とpovo1.0(au)の2社体制は必須です

デメリットとしては、サブ回線の通話・SMSが使えない事と、やはり値段が高い事でしょうか。

データ通信版SIMを契約すればいいだけですが、2台持ち=通話も2台態勢と考えている方には、不足だと思います。050番号やLINE OUTという解決策もあるにはありますが、試してみたところ、やはりおまけ程度の運用になってしまうので、電話機を2台持ちしたい方にはオススメ出来ません。

値段についてはどうしようもないですが、やはり悩ましい点です。うまく中古品・再生品・新古品を見つける、お下がりをもらう外に解決策はなさそうです。セルラー版がもう少し安ければ良いのですが・・・。
 

6. まとめ

という訳で思いがけず遠くに来てしまいましたが、個人的には現状に満足しています。やはりiPad miniって素晴らしいですね。他のモデルに比べると新製品が少ないですが、是非残って欲しいものです。

そしてなにより、LINEさんには早くマルチデバイス対応をして欲しいです。デジタル全盛期の今、PSTN(電話回線)のデバイス縛りも何とかして欲しいとは思っていますが、それ以上にインターネット通話・チャットツールのLINEがデバイス縛りなのは非常に残念です。ユーザ側が苦労しないといけない仕組みではなく、公式がマルチデバイスに対応してくれる日を心待ちにしています。

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