4.幼児生活の自己充実
われわれの考えでは、少なくも幼児教育の場合においては、教育の生活化ではなくて、むしろ生活の教育化といいたいのです。教育化という言葉も、すでにあくどすぎるのでありまして、化してしまってはもう生活の本味がなくなります。教育という言葉さえ避けたい程に、生活を主体として、その中へ教育を織り込むといいますか、はさむといいますか、そういうところまでいきたいのであります。
その意味からして、幼児の生活を主とするためには、先ず幼稚園をその生活形態に重きを置いて考えるようにしなければなりません。 心理学風に申しますならば、幼児の生活はその子供一人ひとりの 自性を重んずるということになりますが、ここで申しておりますのは、生活が十分生活らしさを発揮しているのであります。
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