文明と地図を考える その27 「天保国絵図」(後編)
前回の記事では、最後の官製国絵図、「天保国絵図」が編纂された時期の主な出来事、そして主な人物について触れました。
時の将軍は徳川家斉。15代に渡る徳川将軍の中で最長の在位期間を誇った人物でした。
しかし、その時期の世相は波乱万丈。
貨幣経済が地方にまで浸透し、江戸を中心に化政文化が花開く一方、貨幣経済の浸透により、経済的な競争に敗れて没落する人々も多くいました。
人々が長きにわたる天下泰平の中で繁栄を謳歌する一方、飢饉も度々発生し、「モノ言う人々」による事件も頻発。
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