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【読書感想】声なき蝉(下)空也十番勝負(一) 佐伯泰英
この本の概要
瀕死の状態で薩摩入りを果たした坂崎空也は前薩摩藩主島津重豪の御側御用を務めた渋谷重兼と孫娘の眉月に命を救われる。再起した空也は、野太刀流の薬丸新蔵と切磋琢磨して薩摩剣法を極めていく。そんな中、空也を付け狙う外城衆徒が再びその姿を現した。試練に立ち向かう若者の成長を描いた著者渾身の書き下ろし青春時代小説。
感想
豊後関前藩で家族と別れ、一人武者修行の旅に出た空也くん。上巻では薩摩に入るまでのあれこれが描かれ、下巻は薩摩に入ってからのあれこれが描かれます。
は〜〜〜〜、最高に面白い。
やっぱこのシリーズ最高。
ネタバレてもつまらんので細かいことは書きませんが、磐音シリーズ、もっかいドラマにしてそのまま空也編までやってほしい。
最高。
磐音シリーズでは磐音の人柄や周囲の人情みたいなところも魅力でしたけど、私としてはやはり幼馴染の奈緒との悲恋やおこんさんとの恋など、恋愛まわりもキュンキュンしてて大好きだったんですよね。
空也くんはまだ十代なのでそこらへんも今後また楽しませてくれそうです。
ただ、本編よりも、わたしは文庫のあとがきで声をあげてしまいました。
この空也シリーズ、一回五番勝負まで書いたところで終わりにしてたそうで。
最近になって、また再開してくれて六番勝負まで書いてくれたそうですが、作者も高齢で書ききるのが先か、寿命が先か、みたいなことが書かれていました。
頼むから長生きしてください。
お願いします。
あと、街の本屋さんの衰退と活字離れについて嘆いてもおられてて…。
本棚がすぐ埋まるのでKindleで買ってたけど、私の大事な娯楽がなくなってしまったら悲しいので、微力ではありますが、出版業界へのささやかな貢献として、ときどきリアルな本も買おうと思います。
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