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【読書感想】「星の王子様」 サン=テグジュペリ

読了日:2017/4/18

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サン=テグジュペリ(1900‐44)生誕100年記念。世界中で愛読されている不朽の名作を、アメリカで出された初版本にもとづいて改訂した新しいエディション。巻末には、ニューヨークのモーガン・ライブラリーに所蔵されているサン=テグジュペリの草稿やデッサンの中から選んだ素描(淡彩)6葉を付しました。『星の王子さま』の創作過程をたどることのできる貴重な資料です。小学5・6年以上。
「BOOK 」データベースより

この本の概要

タイトルも作者も超有名だけど、なにげに読んだことない本ってのが結構あります。
「長靴をはいた猫」とか、
「100万回生きた猫」とか、
「モモ」とか、
今回読んだ「星の王子様」とか。
そろそろそこらへんも読んでいきたいな、と思い、ちょうどKindleのセールで売ってたので買ってみました。

最初、パイロットと王子様のやりとりがイノセントすぎて意味がわからず、
「ああ、私の中のイノセントはもう完全に失われてしまったのね(T_T)」
と悲しい気持ちになりました。

が、キツネが出てきたあたりから、ほのかに説教くささがでて来て、意味がわかるように。

子供がよんだら最初から面白いのかな?

Amazonのレビューをいくつか見たんですが、この本はいろんな人によって訳されていて、訳によってだいぶ雰囲気がかわるみたいです。
私は岩波少年文庫で内藤濯という人が訳したものを読んだんですが、Amazonのレビューでは、新潮文庫で河野万里子という人が訳したものの方が読みやすいみたいです。

たしかにあまり読みやすいとは言えなかったので、違う訳なら読みやすいのか比べてみるのも面白いかもしれない。

それにしても、大人になってしまった自分にとっては耳が痛いセリフが多かった。
もう年齢的には大人だけど、イノセントな部分もちゃんと自分のなかに残しておきたいなぁ。

ワタクシ的名セリフ

だけど、もし、あんたが、おれと仲よくしてくれたら、おれは、お日さまにあたったような気もちになって、暮らしてゆけるんだ。足音だって、きょうまできいてきたのとは、ちがったのがきけるんだ。ほかの足音がすると、おれは、穴の中にすっこんでしまう。でも、あんたの足音がすると、おれは、音楽でもきいてる気もちになって、穴の外へはいだすだろうな。

人間やキツネはたくさんいるけど、特別になれば、その相手は自分にとって唯一の大切な存在になって、相手との些細なことが特別になり喜びになる。
なんだかいいなぁ。
たくさんの人と出会ってきてますが、お互いそういう存在でありたいよねぇ。

「さっきの秘密をいおうかね。なに、なんでもないことだよ。心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。かんじんなことは、目に見えないんだよ」 
「かんじんなことは、目には見えない」と、王子さまは、忘れないようにくりかえしました。 
「あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思ってるのはね、そのバラの花のために、ひまつぶししたからだよ」

肝心なことは、目に見えない。
よく聞くけど、本当にそのとおりだな。

子どもたちだけが、なにがほしいか、わかってるんだね。

大人は意外と自分のことがわからない。
なにがほしいのか、なにをすれば楽しいのか、なににイライラしているのか。

小手先で自分の気持ちや行動をごまかし続けると、欲しいものもやりたいこともわからなくなってしまうこと、たくさんあると思う。
かっこつけたり、クールぶったり、ひねったものの見方をしたり、無駄に論理的に話をしようとしたり…。
大人として、仕事しながら暮らしている以上、ちゃんとしとかないといけない部分はどうしてもあると思う。

でも自分のなかを大人でいっぱいにはしたくない。
半分くらいは、型や経験値を無視して思うままに自由に動けるようにしておきたい。
決まりやルールを全部無視して、思い切り動ける場所がないと幸せになれないもん。

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