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【読書感想】「イニシエーション・ラブ」 乾くるみ

読了日:2012/6/29

人数合わせで合コンに参加することになった鈴木。
その席で成岡繭子という女子と出会う。
何度かグループデートを重ねるうちに二人は接近していくが…。

又吉直樹のエッセイ「第二図書係補佐」でも紹介されていた作品。
本の帯には
『「王様のブランチ」をはじめ各所で話題の恋愛ミステリー』「読み返したくなる」
など書かれている。
確かに又吉もエッセイの中で「読み返したくなる」といっていたので、「どれどれ?」と思いながら読んでみた。

確かに。
これはみんな読み返すね。

ストーリー自体は、全編通して普通の大学生の普通の恋愛小説なので、「最後に何かある」という期待感がないと読む気がしない。
時代が80年代だし、バブリーだし、女の男に対する価値観とかは浅はかで好きじゃない。

小学生の頃は、コバルト文庫とか恋愛小説をいっぱい読んでいたのに、私もずいぶん変わったものだ。
恋愛小説に全く心揺さぶられない自分がいた(笑)
小説のひとつの要素として「恋愛」はあってもいいけど、メインにするには「大学生の恋愛」はつまんなく感じてしまった。
どうせならピュアまっさかりの高校生の方が私は萌える。

「心に残る」とか「忘れられない」とかいうほどではないけど、やっぱり話題になるだけある。
面白い。

ワタクシ的名文

「考えを変えるってことがすべて悪いことだ、っていうのは言えないと思う、私は。
だって、もし最初に考えていたことが間違ってた場合には、それを貫き通すのって、まわりの人にとっても迷惑になるだけじゃない。
もし途中で間違ってたって気付いた場合には、考えを変えることのほうが結果的に正しいことだってある。」

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