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料理の失敗談3 魚パニック

明日も朝から仕事だ。今日は旦那も主張だし簡単なもの食べてテレビでも見て早く寝るかと思ってた夜。
ピンポーン
インターホンがなった。

発泡スチロールの冷蔵品が届いた。
主張中の旦那から。
開けてみて仰天。
鮮魚、鮮魚、ホタルイカ。

私、魚食べるのは好きだけど、調理…しかも捌くなんてできない。
旦那に電話する。
「なんか魚が送られてきた!」
「あぁ〜忘れてた。主張先のお客さんが新鮮だし奥さんに送ってあげなって言われて送った。」

いやいや、あんたしばらく帰らんやん。まず私一人で食べる量じゃないじゃん。そして私捌けない

まな板に置いて一応チャレンジ。
あぁ〜。もうこっちにらんでる〜。触るのもこわい〜。
実家に電話。
「なんか鮮魚送られてきて、捌かなならんけどどうしたらいい?」
「頭落として、開いて〜」
「もうそもそも触れん!!」
「そんなぐらいで泣くな!じゃあ持っておいで!」
母からの指令。

当時、私の家から実家まで車で15分。私は車を持っていなかった。
タクシーを頼んだ。
日もとっぷりくれて私は発泡スチロールを小脇にはさみタクシーに乗り込んだ。

実家に着いたので、タクシーの運転手さんに物を渡すだけなんで待っててもらうようお願いする。
「10分なら料金かからないよ」
と言ってくれたので、急いで渡す。

「これ」
「ヒラメね。新鮮ないいのだよ。」
「もうお父さん、お母さん召し上がってください。」

時間もないのですぐ去る。
タクシーで自宅に戻る間、悲しいのでちょっと運転手さんに事の顛末を話す。
「実は鮮魚が送られてきて、私捌けなくて実家に届けてきたんです。」
「それはだめね。私四国の漁師町の産まれでね〜。料理はできないけど魚だけは捌けるよ。お客さんも捌けたらこんな夜にタクシー代使わなくて済むよ。」
「はい…。」
喋らなきゃよかった。

後日、父母から美味しかったと連絡が…。
それはよかった。

今も魚は捌けない。

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