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現代タロットのシステムの根幹~生命の木について ①

「生命の木(Tree of life)」は、現代タロットのシステムの根幹と言える、非常に大事な概念です。

この形じたいは、エヴァンゲリオンなど諸所のエンタメ分野にも割とカジュアルに使われるので、なんとなく見たことある…という方もいらっしゃるかもしれません。

とはいえ、よくわかんない&難しいため概念のためか、これをわかりやすく説明した教本に出会ったことが、私はあまりありません。

書籍自体はいろいろあるのですが、大抵、小難しい言葉の羅列で煙に巻くというか、ともかく難解なんです。取り寄せて買うものの、ほとんど何が書いてあるかわからず、そっと古本屋に持っていく…というのを数冊繰り返しました 笑

それが、8年くらい前でしょうか、私の夫(コーヒー屋を一緒にやっている夫)が辛抱強く文献を調べてなんとなーく整理してくれたおかげで、私もこれがなんなのか、ようやく少しずつわかり始めた気がしました。

タロット占い師歴は10年以上なんですけれども、なんと、今は「システムの根幹」とまで言っているのに、最初の数年間はこのシステムをあまり把握していなかったんですね。(たぶん、同様によく知らない占い師は結構いると思います)

それでも読めるし的確なことは言えるのが、タロットの面白いところなのですが、生命の木の概念を取り入れたおかげで、より体系的な理解が進みました。

皆さまにも、その知識の一端をお分けできればと思います。(なお生命の木の解釈については、ある程度の指針はありつつ、古代より現代に至るまで、まだまだ議論が続いていると思われる、ということはご承知ください)

まず、「生命の木」とは何なのか?という話から始めますと、これは、ユダヤ教の「カバラ」という教義(秘教)のシンボル、というのが端的な説明になります。

これは、この世界と森羅万象(ありとあらゆる現象)すべてを表したものであり、唯一神の神様とこの世界との関係、そして神様がどうやってこの世界を作るのかの仕組み(システム)を図示したものです。

先に、夫が文献を調べたと言いましたが、調べ物はネットと、筑波大学の中央図書館、宗教学のコーナーが大変役に立ちました。

じゃあタロットってユダヤ教なの? というと、それは違って、よくできている概念なので、それを拝借して、システムに従って各カードを割り当てた、という感じだと思ってください。以下に、タロット向けにわかりやすく番号を振った図を示します。(対面講座の講義で使っている資料です)

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