孤独の粉
孤独とは優しさの素である
この粉をふりかけると
たいていの者は
まいってしまうのだが
真に孤独を極めたい者は
優しさの素を
手に入れることができる
孤独を極めるということは
内観から得る気付きを
手に入れること
孤独な時間は
例えば海の底に潜っているのとは違って
自分の可能性を探るために
時を慈しみながら過ごし
行動すること
孤独の絶望から抜けるには
他者の立場を
おもんばかることが必要らしい
別の視点に立つことができた時に限り
見えなかったものに気付き
悩みから解放されるのだから
誰かを無条件に愛したり
許したりできるということは
孤独の粉がもたらす
最高の効能なのかもしれない
それは
人のためであるかのように見えて
自分を愛するということに他ならない