期間限定の恋の別れ際
「もしかしたら、家に帰ったら彼氏さんとラブラブで、そのまま結婚しちゃうかもしれないしね」
なんて、言ってほしくなかった。
でも、言わせたのは私だ。煮え切らない私を見て、きっと傷ついて出て来た言葉だ。一番言わせたくない言葉だった。
今、好きとか、付き合いたいとか、恋愛の枠でもはや考えてなくて。
もうどんな形でもいいから、大切な存在であることは間違い無くて。
結局、ずるいだけだ、自分。
結局、誰にも嫌われたくなくて。
本当は、この人が彼氏だったらいいのに。ってずっと思ってるのに。
これ以上好きになったら、私がいま大切にしている友達も失うかもしれないのに。
とにかく、失いたくない存在だよって、大切にしたいと思ってることは手紙に書いたけど。
でも、結局大切にできなかったら意味ないじゃん。
意味ないじゃん。
「そのまま大阪ずるずるいるところだった、帰るって決めてくれてありがとう」
今の彼女と別れる決断をするきっかけが出来た、ってことだよね。
もうなんか、本人が幸せであればなんでもいいよ。
全然私をきっかけに使ってくれて良かった。
もらったものが多すぎて、今は自分の中で消化しきれない。
このまま彼氏の待つ家に帰れる気がしない。
どうしよう。
もう早く飛行機飛んでくれ。
本気になる前に、帰らなきゃいけなかったのに。帰れなかった。
短期間だけど、喜んでもらえてよかった。それでいいじゃん。
わたしの中にいる人間の中で、なかったことにするのは無理だ。
なかったことにしたくない。
どうしたらよかったんだろう。
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