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『クワイエット・プレイス』シリーズ初見の人間が“DAY 1”を見た感想【ネタバレあり】

こんばんは。しがない文字書きの双瀬ふたせ桔梗《ききょう》です。

先日、ホラー映画『クワイエット・プレイス:DAY 1』を観ました。タイトルにも書いてある通り、自分は『クワイエット・プレイス』シリーズは初見です。

しかし、前日譚である事から物語に入り込みやすかった上に、衝動的に感想を書きたくなる程、満足感の高い作品だと思いました。なので今回の記事では『クワイエット・プレイス:DAY 1』について、キャラクター別に語ります。

なお、物語の結末についても触れているので、ネタバレが苦手な方はご注意ください


フロド

猫のフロドはひたすら癒しでした。ホラー映画で恐怖(と言うよりビックリ)と癒しを交互に味わえるお得感もあって良かったです。

フロド関連で特にお気に入りなのは、水中から顔を出したエリックの事をじっと見つめているシーンです。可愛い顔であんなにじっと見つめられたら、自分もついついフロドに着いていきたくなると思います。

あと、これは考え過ぎだと思いつつ、こうだったらエモいなと思った事を二つ。
サミラには人間の相棒も必要だと思って、直感的に信用できそうなエリックの事をじっと見つめていた……?
鉄骨の上に登っていたのは、そうした方が安全だし、エリックも登ってきてくれると信じていたから……?

映画を見た次の日にふと、上記の考えが頭を過ぎりました。まぁ、基本的にフロドは自由気ままに動いていてハラハラする要因の一つでもあったので、やはり考え過ぎですかね。

エリック

エリックが登場してから最初の方は正直、無理してサミラに着いていかずに、船乗り場に行けばいいのでは?と思っていました。しかし、物語が進むにつれ、エリックの人柄の良さに惹かれていき、最後は彼がいて良かったなと思うように。

怖くてもサミラの為に単独で必要な物を取りに行ったり、フロドが自由に動き回っても放っておかなかったりと、エリックの優しさと勇敢な姿に応援したくもなりました。チェーン店(?)のピザの箱に、サミラにとって思い出深いお店の名前を書いたり、手品を披露したりと粋な計らいにはジーンときました。個人的にかなり好きなシーンです。

エリックがいたからピンチに陥った場面もありましたが、それ以上に彼がいたからサミラが救われた事の方が多かったように思えます。結果的に、エリックがいたからピザ自体は食べられたし、彼のさり気ない優しさに悔いを残すことなく、サミラは自分の最期を決められたんだろうなぁと。

もう長くは持たないと分かっていても、『一緒に生き残ろう』とサミラの手を引く人物の方が多いように思います。そもそも、こんな時にピザなんて……と、まずそこから同意を得られないよなぁとも。

だからこそ、ピザを食べに行く事を否定せずに着いてきて、最後までサミラの意思を尊重したエリックが素敵でした。

サミラ

物語の冒頭では自分の人生に絶望している感じだったサミラが、世界の危機に瀕した時に『ピザを食べる』と決意したのが凄く良いなと思いました。この手の映画で、生き残る以外の目標があるのも良いものだな、と。

思い出のお店のピザを食べたいと……悔いを残さないよう懸命に生きようとするサミラも、最後まで己を貫いた彼女の姿勢もすごくカッコよかったです。あと、子どもに食べ物をあげたり、フロドを抱きしめてるシーンも何気に好きで、ホラーの合間の癒しとして見てました。

クライマックスでエリックを逃がすため、車の窓を割っていくシーンもカッコいいと思うのと同時に、どうかクリーチャーに捕まらないでくれと願ってもいました。エリックが無事、船に乗れて、サミラはそれを確認でき、互いの方を見ているシーンも何気に好きです。

サミラが音楽をかけ、彼女の背後にクリーチャーが降り立ったラストシーンでは鳥肌が立ったし、彼女の選択に切なくもなりました。

しかし、何も悔いが残っていない状態で、一人で痛みに耐えながら生きるくらいなら……と、恐らくサミラは考えたのだろう。自分はそう解釈したからこそ、最終的にはサミラの選択を受け入れる事ができました。

それでも切なくて悲しい気持ちは変わりませんが……この結末自体は嫌いではなく、むしろ好きです。

最後に

正直な話、何かホラー映画を観たい気分ってだけで観に行った映画でしたが、心の底から観て良かったと思っています。

ただ、一つだけ気になったのが、出す音のセーフとアウトの基準。それがセーフで、こっちがアウトの理由は?と、疑問が残る場面もあったので、音の出るシーンを思い返しつつ、自分なりに基準を考えてみました。

その結果、ものすごく単純な話、運悪くクリーチャーが近くにいたら小さな音でもアウト。遠くにいるならそれなりの音でもセーフなのかな……?と、勝手に解釈しました。あとはクリーチャーによって個体差があるとか。
(今までのシリーズで音の基準が解明されてて、完全に的外れな事を言っていたらすみません!)

何はともあれ、やはり面白かったって気持ちの方が強かったです。ジャンプスケアに何度もびっくりしつつもホラー要素より、ヒューマンドラマとしてかなり楽しんでいました。

サミラはエリックに心を救われ、エリックはサミラに命を救われた。出会って間もない二人が次第に信頼し合い、救い・救われる。そんな展開が非常に好きなので、サミラとエリックの関係性は個人的にすごく刺さりました

正直、映画館なのでかなり泣くの我慢しました(本当は少し泣きました)が、家で観ていたら間違いなく号泣していました。それくらい感動したし、最後は切ないながらも、個人的には心に残る良いシーンだったと思います。

それでは今回はこの辺で。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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