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CineStill Df96 B&W MONOBATHを2ヶ月使ってみた感想

1月からステイホームの趣味の一環として始めた自家現像。その現像液として選んだのが、CineStill Df96 B&W MONOBATHです。現像液、停止液、定着液をワンショットで完結する革命的な製品で、私のような初心者にはぴったりな製品と言えます。この製品は、開封から2ヶ月もしくはフィルム16ロールまで現像できます。私がこの現像液を使い始めてから2ヶ月が経過し、ほぼ毎週末2本のフィルムを現像し、合計18ロールを現像しました。写真枚数にすると468枚を現像した事になります。1ロール36枚とすると13本分になるため、期間さえ気にしなければ、まだ3本は現像できるはずです。実際、10回目の現像(18ロール)でも、現像の効果が弱まったという印象はありません。

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他の現像液と比べたことがないので、正直、製品のクオリティに関して評価することは難しいです。失敗さえなければ、ラボの現像と比べて品質が落ちている感じはしません。今後はCineStill Df96 B&W MONOBATH以外の現像液にトライする予定です。

回数を重ねる毎に現像時間を15秒増やしていきますが、1ロール36枚を想定して設計していると思われるため、ほぼ1ロール24枚を現像している実態から、2回ほど時間を増やさない調整をしました。これは感覚的なもので、とくに厳密な計算をしたわけではありません。結果として問題なく現像できているので、このさじ加減は間違っていなかったと思います。

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LEICA MP 0.72 / Tri-X 400 / Summicron-M 35mm F2 ASPH /  SS 1/1000 f5.6 (CineStill Df96)

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LEITZ minolta CL  / ILFORD HP5 PLUS / Rokkor 40mm F2 /  SS 1/250 f5.6 (CineStill Df96)

再利用を重ねると、現像液に粉のような不純物が目立ち始めました。スノードームの粉のようなものです。フィルムから剥離された銀なのでしょうか?そして、容器の底に沢山の不純物が沈殿しているのに気づきました。そのため、現像の度にコーヒーフィルターで不純物を取り除いて使うことにしました。

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Tri-XとILFORD HP5 PLUSの現像時間は同じです。そのため、Tri-XとILFORD HP5 PLUSの2本をまとめて現像しています。いつもTri-Xは適正露出かオーバー気味、ILFORD HP5 PLUSは適正露出かアンダー気味という結果になっています。これは、現像時間の影響か撮影時の問題か、そもそもフィルムキャラクターなのか未だ不明です。ただ、KODAK D-76現像液を基準(希釈:1:1)にすると、Tri-Xはstockで10分、ILFORD HP5 PLUSは11分で1分の差があります。CineStill Df96 B&W MONOBATHは、最新の技術で細かな調整をせずともベストな現像が可能なのか、利便性が優先されクオリティはそこそこなのか分かりません。これも、様々な現像液を経験して、自分なりの結論を出していきたいと思います。

この現像液の最大の利点は、簡単なプロセスです。初心者でも間違いなく現像できるのは、本当に素晴らしいです。今後は、経験値を高めるため他の現像液をトライしますが、まず最初にこの現像液を経験したのはとても良かったと思います。

まとめ
運用:とても簡単で便利。匂いも無い。初心者にお勧め。
品質:ラボのネガと比べて、とくに変わらない。
コスト:ラボよりかは格段に安いが、一般的な現像液(例えばKODAK D76)と比較すれば高価。

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